基本給とは?種類とそれぞれのメリット・デメリットについて

毎月支払われる給与ですが、

「どのような基準で決められているのか知らない」

「給与制度を導入したいけれど、給与の決定方法にはどのような種類があるのか分からない」

という方も多いのではないでしょうか?

今回は、給与制度とは何か、基本給の決め方にはどのような種類があり、それぞれどのようなメリットがあるのか解説します。

給与制度とは

給与制度とは、毎月労働の対価である基本給を労働者に支払う制度です。

賃金は、給与支払い五原則に基づいて支払われます。

給与支払い五原則では、

通貨払いの原則:国内の通貨によって

直接払いの原則:直接的な形式で

全額払いの原則:賃金を全額労働者へ 

毎月1回以上払いの原則:毎月1回以上の頻度で 

一定期日払いの原則:明確な期日を設定して 

支払うことを義務付けています。

基本給の種類

基本給とは、交通費や残業代などを含まない、ベースとなる給与のことです。

基本給は、何を基準に給与に差をつけるかによって種類が異なります。

基本給には、主に以下の5種類あります。

  1. 年齢給・勤続給
  2. 能力給
  3. 役割給
  4. 職務給
  5. 成果給

また、給与制度は、評価制度・等級制度と連動し、評価の結果を元に給与額を決定します。

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評価制度・等級制度について更に詳しく知りたい方は下記の記事を読んでみてください!

評価制度とは?意味・役割について 等級制度とは?意味・目的・種類について

年齢給・勤続給

年齢給・勤続給とは、「年齢・勤続年数」に応じて給与を決定する給与制度です。

バブル崩壊前までは日本のほとんどの企業で導入されていましたが、近年は能力給や役割給・成果給・職務給などを導入している企業がほとんどです。

年齢給・勤続給のメリット

  • 給与額を決めやすい
  • 経験と知識を積んだ熟年社員の確保ができる

年齢給・勤続給のデメリット

  • 社員の高齢化に伴って人件費が膨れ上がる
  • 社員のモチベーションを高めることができない
  • 優秀な若手社員が離職してしまう可能性がある

年齢・勤続年数が上がるにつれて毎年給与が安定して上がるため、社員のモチベーションが高まらない上に、社員の高齢化に伴って人件費が増幅します。

また、努力・成果と報酬が繋がらないことから、優秀で有望な若手社員の不満につながり、離職・転職してしまうというデメリットもあります。

能力給

能力給とは、仕事を遂行する「能力」に応じて給与を決定する給与制度です。

基準となる能力とは、仕事に必要な知識・技能・資格やコミュニケーション能力・リーダーシップなどのヒューマンスキルがあります。

能力給のメリット

  • 社員のモチベーションを高めることができる
  • 能力やスキルの習熟に応じて毎年給与を少しずつあげることができる

能力給のデメリット

  • 年功序列的になりやすい傾向がある
  • 能力は測りにくいため、基準が不透明

能力は年齢・勤続年数に応じて身に付く傾向や数値化しにくいという性質があるため、結果的に年功序列的な給与制度になることもあります。

役割給

役割給とは、職種・職位の関わらず、全社員に求められる「役割」に応じて給与を決定する給与制度です。

役割等級制度(ミッショングレード制)と連動させて給与額を決定するのが一般的です。

役割には、「業務レベル」「コミュニケーション能力」「ヒアリング力」「論理的思考力」「リーダーシップ」「育成力」などがあります。

同じ職務の社員の中でも、どれだけ企業の利益に貢献したか、どれだけの役割を果たせたかによって給与が変わります。

役割給のメリット

  • 求める人材像が明確
  • 公平・公正に評価しやすい
  • 社員のモチベーションを高めることができる
  • 簡素で導入しやすい

役割給のデメリット

  • 評価基準を一貫させるのが困難

評価者によって評価が変わることもあるので、評価者への研修も重要です。

職務給

職務給とは、社員が担当する「職務」の内容や難易度に応じて給与を決定する給与制度です。

職務等級制度と連動させて給与額を決定するのが一般的です。

職務等級制度では、商品開発部・営業部・管理部といった、部署ごとに職務を業務を知識、資格、熟練度、身体的・精神的負荷などを基準に等級づけします。

そして、等級ごとに定められた給与額を付与します。

職務給のメリット

  • 給与額を決定しやすい
  • 職務と給与を対応させることができる

職務ごとに給与額が決まっているため、給与額が決めやすく、部署・部門ごとに正当な給与額を決定することができます。

職務給のデメリット

  • 運用に時間と労力がかかる
  • 同じ職務内での不平等が生じる
  • ポストに空きがなければ昇給できない

各部署・部門ごとに評価基準や給与額を定めなければいけないので運用に手間がかかります。

また、同じ職務の中でも仕事への姿勢や能力による給与額の差をつけることができない、ポストに空きがなければ職務変更できず、昇給できないというデメリットもあります。

成果給

成果給とは、個人の「成果」に応じて給与を決定する給与制度です。

主に成果が売り上げに繋がる営業職などで取り入れられています。

成果給のメリット

  • 公平・公正
  • 社員のモチベーションを高めることができる
  • 成果が数値化される場合、給与額を決定しやすい

成果を出せば給与を上げることができるので、若手社員にも公平にチャンスを与えることができます。

また、成果を上げるために社員の成長しようという意欲をかきたてることができます。

成果給のデメリット

  • 給与額が安定しない
  • 社員の成果を管理するのに手間がかかる

成果があまりでない月は給与額が減り、安定しないというデメリットがあります。

まとめ

給与制度について理解できましたか?

能力・成果・仕事の内容など、給与を決定する基準は様々です。自社の経営方針や求める人材像に合わせた給与制度を検討してみてください。