賞与制度とは?賞与の種類・算定方法について

社員に利益を還元し、社員のモチベーションを維持するために賞与制度は重要です。

しかし、会社の経営状況や社員の構成に応じた賞与制度を用意することも、人件費で経営が圧迫されないようにするために重要です。

今回は、賞与制度の種類・算定方法についてご紹介します。

賞与とは

賞与とは、ボーナスのことで、基本給とは別に支給される賃金のことです。

賞与は法律で義務付けられているわけではないので、支払いの回数や時期、金額も自由で、賞与がない企業や年に複数回支給する企業もあります。

賞与の種類

賞与額には二種類あります。

  1. 通常賞与
  2. 決算賞与

通常賞与とは

通常賞与とは、一定期間ごとに賞与を支給する賞与です。一般的には夏と冬に二回支給されます。

決算賞与とは

決算賞与とは、年間の収入と支出を計算し業績を明らかにする決算月(3月、6月、9月、12月)の前後に支給される賞与です。

決算が確定し、業績に応じて賞与額が決まります。

業績が好調な場合に社員に利益配分を行うため、賞与という形式で臨時支給されます。

また、やり方次第では決算賞与は、節税になリます。節税を考えている場合は顧問税理士へ相談してみてください

賞与の算定方法

賞与の算定方法には、主に以下の4つのがあります。

  1. 給与連動方式
  2. 業績連動方式
  3. 別テーブル方式
  4. ポイント制

賞与の算定は、評価制度・等級制度と連動して行われます。

編集
編集

評価制度・等級制度について更に詳しく知りたい方は下記の記事を読んでみてください!

評価制度とは?意味・役割について 等級制度とは?意味・目的・種類について

給与連動方式

給与連動方式とは、毎月支払われる基本給に連動して支給額が決まる算定方法です。

賞与額=基本給 × 支給月数 × 評価係数

一般的な民間企業では、2〜4ヶ月分としている企業がほとんどです。

就業規則などで賞与を基本給の何ヶ月分を支払うかを定める場合、業績に応じて月数を変動させる場合があります。

支給月数を一定に定めると、業績に応じて支給額を減らすことができないので、後者の方がおすすめです。

給与連動方式のメリット

  • 社員・会社側にとってわかりやすい
  • 運用しやすい

給与連動方式のデメリット

  • 基本給が年功的だと賞与も年功的になる
  • 会社の業績を反映させることができない

業績連動方式

業績賞与連動方式とは、組織や各部門、もしくは個人の業績に連動して支給額が決まる賞与制度です。

賞与額=賞与基礎額 × 評価係数

業績に応じて賞与総額・賞与基礎額を決め、人事評価をもとに配分を決め、個人の賞与額を決定します。

基準とする業績には、

・営業利益
・経常利益
・売上高
・付加価値高

などがあります。営業利益・経常利益が社員にとってもわかりやすいため、多く取り入れられています。

成果に応じて賞与額が変わり、会社への貢献度が高い人に多く配分される仕組みとなっているので、成果主義をベースとする企業での導入が増加しています。

業績連動方式のメリット

  • 社員のモチベーションを高めることができる
  • 支給額決定プロセスが明確
  • 人件費が経営を圧迫することがない
  • 賞与額を決定しやすい

業績連動方式のデメリット

  • 支給額に変動がある
  • 業績が悪い場合は支給されないこともある

別テーブル方式

別テーブル方式とは、基本給に関わらず、等級や職位に応じて支給額が決まる算定方式です。

 賞与額=等級別基礎額 × 職位別係数 × 支給月数 × 評価係数

例えば、

等級別基礎額=28万円 (等級:5等級)
職位別係数=1.05 (職位:主任)
給月数=3ヶ月
評価係数=1.15 (評価:B)

の場合

28万円×1.05×3ヶ月×1.15=101万4300円

となります。

別テーブル方式のメリット

  • 実力を反映しやすい

別テーブル方式のデメリット

  • 支給額に細かいメリハリをつけられない

ポイント制

ポイント制とは、社員の等級・職位と会社の業績と連動して賞与額を決定する算定方式です。

ポイント制では、等級ごとのポイントと役職ごとの加算ポイントを定めます。ポイント数の設定に人事評価を反映させることもできます。

まず、全社員のポイントが総計でいくつになったか計算します。

会社の業績に応じた賞与総原資額を全社員のポイント総計で割り、ポイント単価を定めます。

そして、ポイント単価に各社員のポイント数をかけることで賞与額が決定します。

ポイント単価=賞与総原資 ÷ 全社員賞与ポイント総計
賞与額=(等級ポイント + 役職加算ポイント) × ポイント単価

例えば、

賞与総原資 =20億
全社員賞与ポイント総計=1万
等級ポイント=50 (等級:5等級)
役職加算ポイント=2 (職位:主任)

の場合

ポイント単価:20億÷1万=20万円

賞与額:(50+2) × 20万円 = 104万円

となります。

ポイント制のメリット

  • 実力を反映しやすい
  • 会社の業績に応じて変動できる

ポイント制のデメリット

  • 社員にとってわかりづらい

まとめ

賞与制度について理解できましたか?

賞与には通常賞与と決算賞与の二種類があり、算定方法にも4種類あり、それぞれメリット・デメリットがあります。

賞与制度は、社員への評価と業績状況を考慮しなければいけない点で複雑ですが、とても重要です。

自社の経営方針や業種に合わせて、どの賞与制度を取り入れるか検討してみてください。