MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?どういった意味か理解をしよう

MVVとは、ミッション・ビジョン・バリューの略です。それぞれの意味としてミッションは「会社の存在意義、使命」、ビジョンは「会社の未来の姿」、バリューは「会社の行動指針」と理解してください。

この記事では、『MVVとは…?』『MVVを詳しく理解したい』という方に対して、

『MVVの内容について』や『MVVをどうやって使っていくか』などについてお伝えしていきます!

この記事を最後まで読んでもらえれば、MVVを理解し、実際にどう経営・マネジメントに活かしていくかを知れますよ!

こんな人におすすめ!
  • MVVの由来や意味を知りたい
  • MVVの具体的な例を知りたい
  • MVV作成のメリット・デメリットを知りたい
  • MVVの作り方、浸透のさせ方を知りたい

そもそもミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の由来は?

しろくま先生

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)は経営者・社員が会社を経営・運営する上で、そして社外のステークホルダーを魅了するためにとても重要な考え方です!

では、そもそもMVVという考え方の由来はどこから来たのでしょうか?

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の由来・提唱者はオーストリア人経営学者であるピーター・F・ドラッカーです。日本においては『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(通称『もしドラ』)で知名度が一般にまで広がっているので、皆さんもドラッカーの名前は聞いたことがあるかも知れません。そのドラッカーが著書「ネクスト・ソサエティ」の中で、組織が存在意義や社会的なポジションを示すための方法としてMVVを提唱したことが由来となっています。

MVVの提唱者

ピーター・F・ドラッカー / オーストリア人経営学者

『Managing in the Next Society(邦題:ネクスト・ソサエティ)』にてMVVを提唱

このネクスト・ソサエティを読んで見たい方はこちら

へー、MVVってあの有名なドラッカーから生まれた言葉なんですね!

ペンギンくん

しろくま先生

そうなんだよ!これは結構知らない人が多いです!

由来について理解したところでMVVの意味についてもっと詳しく見ていくよ!

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の意味

MVVとは、ミッション・ビジョン・バリューの略で、

MVVピラミッドの画像の通り、それぞれの意味は、

ミッション…「存在意義」「使命」 

組織が存在する意義、組織が究極的にやらねばならない使命。 何のために存在しているのか、私たちがやらないと他ではできないこと。実現したいと考えていること。

ビジョン…「未来の姿」

 なりたい姿、目標のイメージを具体的に表現したもの。 どういう姿をめざしているか、どこに向かおうとしているのか。

バリュー…「行動指針」

 組織行動の優先順位を決めるための行動指針。 何を大切に考えるのか、考え方や概念の基点・起点。

と言うものとなります。

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MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の考え方

MVVの考え方を山登りで例えると、

ミッション・ビジョンは山の頂きです。
ミッションは実現したい・叶えたいこと、ビジョンはミッションを達成するためにどのような姿を目指すか、という意味でニアリーイコール(イコールではない)な関係性です。

そして、そこを目指すためには登山者はどうあるべきかを謳っているのが、バリューです。

少しイメージが深まったでしょうか!

では、以下にてミッション・ビジョン・バリューの特徴をみていきましょう!

ミッション(Mission)の特徴

  • 社会に対する宣言
  • 抽象的
  • 容易には達成できない永続的な目標
  • 自社でしか実現できないユニーク性を持つ
  • 世の中の課題解決や人々の幸せを掲げる会社が多い

ビジョン(Vision)の特徴

  • 自社に対する宣言
  • 具体的
  • 会社として達成しうる中長期的目標

バリュー(Value)の特徴

  • 大切にしたい価値観を示す
  • 具体的な行動を示す
  • 社員一人一人に向けた指針

MVVの事例

ミッション・ビジョン・バリューの概念について理解した上で、具体的な事例について見ていきましょう。ここでは数ある会社の中でも特に知名度が高い「メルカリ」と「サイバーエージェント」の例をご紹介させていただきます。

サイバーエージェント

サイバーエージェントの「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンは一度耳にしたことがあるのではないでしょうか。キャッチーで覚えやすいフレーズであり印象に残りますね。

しろくま先生

・CA社(サイバーエージェント)のMVVについて更に詳しく知りたい方
・CA社の事業についても理解したいという方
・CA社と他のメガベンチャー(GREE・DeNA)のMVV比較をしたい方

は下記の記事も合わせて読んでみてください!

メルカリ

メルカリのバリューである「Go Bold」「All for One」「Be a Pro」の3つはベンチャーで働く人であれば、社外の人でも知っているくらいの知名度があります。その状況であれば、社内で知らない人は当然いない状態でしょう。

経営者である小泉さんのインタビュー記事にも”なるべく英語の短い表現にするのがコツ”、”3つという数が限界”というバリュー設定時に工夫をしていることが見て取れますし、”同じ言葉を繰り返し言い続けることが大事”とも言うようにメディア取材、オウンドメディアでの発信などなど様々な手段で、バリューについてのメッセージを繰り返し発信しています。

メルカリはそもそも知名度が高い会社じゃないか、という声もあがりそうですが真似できる点は多くあるのではないでしょうか。

しろくま先生

本サイトでは500社以上のMVVの調査を行い、調査したうちの約150社のMVVを様々な業種毎にまとめています。他にもMVV事例を知りたい方は下記のリンクを一度見てみてください!

MVVを作成するメリット・デメリット

一人一人が会社のミッション・ビジョン・バリューを理解し、それに基づいた行動をすることで、以下のようなメリットがあります。

MVVを作成するメリット

MVVを策定することのメリットとして社内外の関係者(ステークホルダー)に対してこの会社は何を目指していて、何を大切にしているかという企業への理解を促進する効果があります。また会社が成功するために大切だと考えることを決めて、社内で働く人間に浸透させることで良い文化を形成し、会社の成功確率をあげることができますそして、働く意義や目指すべき目標を明確にしてあげることで、従業員のモチベーションが向上するというメリットもあります。こういったメリットがあるため、MVVを設けることがベンチャー・スタートアップにおいては一般的になりつつあることから、設定していないことで経営者・会社のレベルに疑問を持たれることもあります。私たちはこのようなメリットを生かすためにMVV策定することをオススメします。

メリットまとめ
  • 社内外のステークホルダーに対する企業理解が促進する
  • 良い社内文化を作ることで成功確率が上げる
  • 働く意義、目標が明確になることで社員のモチベーションが上がる

MVV作成のデメリット(注意点)

MVV作成することに対して注意すべき点がいくつかあります。ここではMVVを作成した後によくある失敗・注意点を紹介します。

大企業を除くと多くの会社においてメイン事業が変わったり、会社の規模感・ステージが変わることもあるでしょう。そして、それに伴いMVVを変更する必要が発生することがあります。これが、あまりにも頻繁に行われたり今までと真逆のことを言い出したりするとポリシーがなく、節操のない変更と社内・社外のステークホルダーに捉えられることがあります。場合によってはそれによって従業員のモチベーションが下がり、離職率が上がったりすることもあります。また、ベンチャーであれば経営者、特にこの意思決定をした社長に対する求心力が低下し、マネジメントツールであるMVVがマネジメントコストを生み出す要因になる可能性があります。ですので、会社の方向性が不確かな状況においてはMVV策定は慎重に行うことをおすすめします。

次に、MVVを設定したものの社内外での周知が出来ていなかったり、浸透に向けた仕組みがない状態で、作ったことすら忘れられて形骸化するようなことも良く起こることです。MVVの作成はゴールではなくスタートですので、作った後に周知したり、理解してもらう機会を意図的に作らなければいけません。詳細は後述しますが、”(昔ながらですが、、)朝礼での唱和”、”人事評価制度に組み込む”、”外部取材を通じで発信する”、”クレドカードの作成”などなど、様々な手法がありますし、浸透させるには努力が必要です。作成してから時間が立ってしまい形骸化がかなり進んでいる場合は、全社的なプロジェクトとして再策定をすることで仕切り直し・リセットをするのも一つの手かもしれません。

また、業歴が長い会社にあることですが、策定当時と時代背景や会社の状況がかなり変わってしまっており、現状とマッチしていないものになっていることもあります。この場合は、創業者の考えを生かしながら現代風な表現にしたり、普遍的な部分を残しながら今に合った内容に変更するなどの対応が必要でしょう。

デメリット・注意点
  • 社内外のステークホルダーに対する企業理解が促進する
  • 良い社内文化を作ることで成功確率が上げる
  • 働く意義、目標が明確になることで社員のモチベーションが上がる

ミッション・ビジョンと事業内容の関係

同じようなサービスを提供する企業でも掲げているミッション・ビジョンが違えば事業展開やターゲットが異なります。

会計ソフトを提供しているfreeeとマネーフォワードのミッション・ビジョンを比較すると、

freeeのミッション・ビジョンには”スモールビジネス”、マネーフォワードはビジョンに”すべての人の”という言葉があるようにfreeeは中小企業向け、マネーフォワードはすべての人向けとターゲットが異なります。

freeeは中小企業を対象に人事・労務関連サービスを提供しており、マネーフォワードは法人向けに会計・労務関連サービス、個人向けに家計簿管理アプリ・金融関連サービスを提供しています。

ミッション・ビジョンの違いによって目指している世界観や提供するサービスが異なることが分かりますね。

バリューとカルチャーの関係

バリューは社員一人ひとりが取るべき行動や価値観を表すので、カルチャーに影響があります。

たとえば、クラウドワークスとウェルナビのバリューを比較するとクラウドワークスは”挑戦”、”すばやく””という言葉が入っており、ウェルスナビは”一歩重ねて大きな前進を”というようにコツコツ努力を重ねることを大切にしていることが分かります。

このように、バリューにはその会社らしさ、大切にしている価値観が表れています。

MVVを作成する

STEP.1
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)について理解する
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)がどういったものかしっかり理解することし、目的意識を明確にすることで良いMVVを作ることができるようにします
STEP.2
MVV事例を調べるための企業をリストアップする
自分たちの会社に類似している会社にどのような企業があるかを把握します
STEP.3
リストアップした会社のMVVを調べる
自分たちに類似する企業がどのようなMVVを設定しているかの情報を収集します
STEP.4
調べたMVVを分析する
 MVV分析をすることで設定の背景を理解し、自社MVVの参考にする 
STEP.5
置かれている環境・状況を分析する
自社を取り巻く環境、状況を整理することで自分たちの会社にあったMVV策定を目指す
STEP.6
策定プロジェクトの進め方を考える
構想が固まってきたらどのようにこの策定プロジェクトを進めるかを決め、実行する

MVVに関する質問(Q&A)まとめ

質問1:ミッションとビジョンの違いってなんですか?

ミッションとビジョンについて、それぞれの会社によって考え方が違いがありますし、書籍によって解説内容に違いもあります。ですので、このような質問が皆さんの中にあっても不思議ではないなと思います。

 パターン1/叶えたい世界観がミッションで、それを叶えるために目指すべき会社の姿としてのビジョン 
 パターン2/目標であるビジョンを成し遂げるための手段としてのミッション

よく説明されるミッションとビジョンの違いは、細かいニュアンスの話はあれど、この2つのパターンに集約されるかなと思います。

このサイトではパターン1を主たる考えとしているため、ミッションを最上位概念としていますが、あくまでもMVVというものは経営をするためのフレームワークの一つでそれをどうやって解釈をするか、どう使うか、どう機能させるかが重要であり、正解はないです。

ただ、まず自社で導入するときにどう考えるべきかを整理するときには「叶えたい世界観がミッションで、それを叶えるために目指すべき会社の姿としてのビジョン」という解釈を使ってもらえれば良いのではないでしょうか。

質問2:MVVを作る意味ってありますか?作ったものの社員の誰も気に留めてない気がします… 。

ミッション・ビジョン・バリューは作成がゴールではありません。売上目標を1億円だと設定をして、それで満足する経営者がいないように、MVVも設定をした上でそれに近づけるように発信をすることが重要ですし、それを浸透させることが重要です。そして、会社のMVVを自分ごととして捉え、それを一緒に目指す状況を作れてこそMVVを作成することの意味が出てきます。また、それすら過程の話とも言え、作ったMVVの、特にミッションを達成することがゴールです。そう考えると日々努力をしなければ、その状態になることはありませんので、このMVV自体は経営のための”ひとつのツール”(ただし、影響は大きい)であると整理されるのではないでしょうか。このような点をセットで取組みをすれば、MVV作成の意味はあると考えます。

質問3:MVVの具体的な事例を知りたいのですが、どうすれば良いでしょうか?

MVV事例をまとめた記事とそのMVVの調べ方をまとめた記事のリンクをこちらに記載しておくのでぜひこちらの記事を読んでみてください。

MVVを浸透させるにはどうすれば良いか

朝礼での唱和

古典的な取り組みではありますが、朝礼でMVVを唱和するというのも一つの手です。最近では代替的な取り組みとして、朝礼において経営陣がバリューを体現している事例を紹介したり、MVVに関するスピーチを行っている会社もあります。

人事評価制度に組み込む

人事評価においては定量的な評価に加えて定性的な評価を行う会社は多いと思います。そこに紐付け、バリューを体現できているかを評価へ組み込むことで、人事評価の際にバリューについて議論・検討する機会を定期的に設けることができます。

外部取材を通じで発信する

それぞれ取材においては取材意図にもよりますが、そこにMVVのエッセンスを盛り込む工夫をしてみるのも一つの手です。記事のドラフトが上がった時に会社概要部分に盛り込ませてもらうこと、取材時になんとか話題をMVVに絡めるということも可能です。会社についての説明を求められた時は、そのチャンスです。

プレスリリースに記載をする

プレスリリースに会社の枕詞としてミッションやビジョンを記載している会社は結構あります。

 〜をミッションとする株式会社●×▲は、〜
 〜をビジョンとして掲げる株式会社●×▲は、〜

といった文章をプレスリリースで見たことがある方も多いのではないでしょうか?

MVVカードの作成

作成したMVVをカードに掲載し、常に携帯できるようにするMVVカード、クレドカードの取り組みも増えてきています。

まとめ

ミッション・ビジョン・バリューについて理解できましたか?

ミッション・ビジョン・バリューを設定すること、理解し、実行することでより良い会社経営、会社での働きをすることができます。

これを機にあなたの会社でのミッション・ビジョン・バリューについても考えてみてください。