採用サイトを作る前に知っておくべき8つのポイント

企業の情報を得るために、就活生、求職者は必ずと言ってもいいほど採用サイトを見ています。逆に企業側から見た場合、求職者に会社のPRをしたり、会社への理解を深めてもらうために採用サイトは最適なツールと言えます。企業のほとんどが採用サイトを作成しているのではないでしょうか。

そこで、この記事では採用サイトを作るにあたって知っておくべき情報をまとめてご紹介します。

採用サイトを作る理由・目的

採用サイトを作る目的は、会社の魅力を伝え学生や求職者の応募・入社時の判断材料となり、求める人物の採用につなげることです。

株式会社DISCOが2021年1月に行った調査によると、22卒就活生の73%が就職活動に関する情報の入手先として企業の採用サイトを活用しているそうです。

画像参照元:https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/01/202101_gakuseichosa_k.pdf

ほとんどの学生・求職者が訪れるといってもいいほど情報媒体として利用度が高いため、採用サイトは採用活動において重要です。また、内容やデザインによって会社の魅力をうまく伝えることができれば志望度を上げ、応募・内定承諾に繋がります。

採用サイトとコーポレートサイトの違い

採用サイトとコーポレートサイトの違い

コーポレートサイトとは、企業のホームページでありコーポレートサイトの中に採用ページが有る場合とコーポレートサイトとは別に採用サイトがある場合があります。採用サイトの場合はコーポレートサイトからリンクされている場合がほとんどです。

採用サイトとコーポレートサイトを分けるメリット
  • 採用に特化したコンテンツ・デザインを自由に展開できる
  • 広告をかけた時にターゲットにリーチしやすい

採用サイトとコーポレートサイトでは、目的・ターゲットが異なります。それによって載せるべき情報も変わります。採用サイトを制作するとより求職者が応募・入社検討時に欲しい情報を見つけやすくなります。

また、コーポレートサイトの中に採用ページを作る場合はコーポレートサイトのデザインに合わせないと違和感があリますが、採用サイトを別で作ると異なるデザインで制作することができます。

よって求職者をターゲットにしたコンテンツやデザインを自由に展開することができます。

また、採用サイトをIndeedやリスティング広告などのウェブ広告をかけた際に採用サイトであるほうがサイトのタイトルや内容が求職者の目につきやすく、クリック率が上がります。

採用サイトのメリット・デメリット

メリット
  • 求める人物像からの応募が増える
  • 応募時・入社後のミスマッチを防ぐことができる
  • 求職者が採用サイトから直接応募することができる

ハローワークの求人票やその他求人媒体では、文字数やレイアウトに制限がある上に、デザインで企業の独自性を出すことができません。一方、採用サイトは企業が独自に運用するためコンテンツやデザインの制限がなく、写真や動画を載せたり内容を変更したり自由に運用することができます。

会社概要やカルチャー、募集職種などをたくさんの情報を採用サイトから得ることができるため、自社について理解した候補者を採用することに繋がります。また、採用サイトを設けることは採用サイトを制作する余裕があることを示し、候補者の不安を取り除く一助となります。

さらに採用サイトにエントリーページを設けておくと、説明会などの求人サイト以外の経由で会社について知った際に求職者が直接企業に応募することができます。

デメリット
  • 制作コストが高くなる(外注する場合)
  • 保守・運用に工数・コストがかかる
  • コンテンツ作成に工数がかかる
  • 作成しただけでは見てもらえない

社内にエンジニアがおらず、サイト制作を外注する場合、クオリティの高いものは100万円以上かかりリニューアルする際にもサイト改修費が1万円〜30万円ほどかかります。

また、採用サイトを制作するだけでは求職者に届かないため、求人広告にURLを添付したりSNSで拡散したりする必要があります。採用サイトを制作する際には求人メディアを利用することが前提となります。なので、サイト制作費だけでなく広告費とも考慮に入れて検討する必要があります

さらに、社員インタビュー記事などのコンテンツを作成する場合は人事担当者だけでなく社員を巻き込んだコンテンツ作成が必要となり、工数がかかってしまいます。

採用人数にコストと工数が見合わないのであれば採用サイトを制作するよりも求人広告を活用したほうがいいと思います。

採用サイトを外注する際のおすすめ外注先・相場

採用サイト制作を外注する際は、ヒアリングし提案してくれるものもあればセミオーダー方式でデザインのテンプレートができたものをカスタマイズする場合もあります。それぞれ予算や目的に合わせて検討してみてください。

platin

Screenshot of www.platin.co.jp

MEMO

【おすすめポイント】
1.自社メディアで採用サイト分析過去2000社以上
2.新卒・中途採用支援事業も行いノウハウを持っている
3.エンジニア・デザイナー・ディレクターはすべて自社メンバーで一気通貫して  請け負ってくれる

【料金】
バリュープラン:68万円〜
レギュラープラン:150万円〜
オリジナルプラン:要お問い合わせ

QuickSite

Screenshot of quicksite.jp

MEMO

【おすすめポイント】
1.デフォルトの構成があり素早く決められる
2.画像と文言を加えるだけで2週間で納品できる
3.低コスト

【料金】
初期費用:10万円
ライト:月額9,800円〜
スタンダード:月額15,000円〜
スーパー:月額25,000円〜

採用サイトの作り方

ステップ1|検討

まず、そもそも採用サイトを作るかどうか、作るならどういうものにするか考えます。

自社で制作するとしたらどれぐらいの期間でどんなものを作るのか

外注するならクオリティ・予算はどれぐらいか

採用サイトを作る目的やコストや工数を調べた上で採用サイトを作るメリットが有るか、予算や人時に余裕があるかを検討しましょう。

ステップ2|計画

採用サイトを作る意思決定ができたら具体的な計画を立てます。

担当・外注先・スケジュール・予算などを決めます。

ステップ3|コンセプト・スローガンの決定

まず、採用サイトの目的・求める人物像を明確にし、どんなサイトにすべきかコンセプトとそれを表すスローガン・キャッチコピーを決めます。

例としては以下のようなものがあります。

ジブンの色を、つらぬけ。(富士通)

Rebuild the Industory(ラクスル)

いま、社会から必要とされていることを。(リブセンス)

ステップ4|情報・コンテンツの決定

求職者がどんな情報を求めているか、どんなところをアピールしたいか書き出し、優先順位をつけます。そしてその情報をどう表現するのか(社員インタビュー、事例、数字、グラフ、写真など)決定します。

MEMO

コンテンツの例

  • 代表メッセージ
  • 採用メッセージ
  • ミッション・ビジョン・バリュー
  • 社員インタビュー
  • 仕事内容
  • プロジェクト・お客様事例
  • 職種ごとの一日の流れ
  • キャリアステップ
  • 数字で見る〇〇
  • 福利厚生・研修制度
  • 募集職種
  • イベント情報
  • 選考ステップ

ステップ5|サイトマップの作成

サイトマップとは、サイト全体の構造を表したものです。ステップ4で決めたコンテンをカテゴリー分けし、階層構造を決めます。

カテゴリーやコンテンツ内容はサイトによって異なりますが、以下の画像をどういう要素があるかの参考にしてください。

MEMO

カテゴリーに使われる名称

「企業情報」 :「ABOUT US」「Conmpany」「会社について知る」

「事業・仕事」:「Business」「Career」「Work」「仕事について知る」

「働く人」  :「People」「人について知る」

「働く環境」 :「Culture」「働く環境を知る」

ステップ6|ワイヤーフレームの作成

ワイヤーフレームとは、WEBサイトのページレイアウトの設計図のことです。写真や文字の情報をどのように配置するかを決定します。写真の形や文字列、余白のバランスなどを考慮します。

柔らかい印象にしたければ丸いフォルムの画像や図形を用い、クールな印象にしたければシャープな図形を多く用いるといいでしょう。

また、ワイヤーフレームを作る際は読みやすさ、情報の見つけやすさにも工夫が必要です。文字の大きさや余白、ボタンや写真の位置や大きさを調整することで読みやすくなります。

ステップ7|デザイン・機能の決定

設計図が決まったらコンセプトやターゲットに合わせてデザインを決めていきます。

フォントの種類・文字の大きさ

文字・ボタン・図形、写真、背景の色の組み合わせ

スクロール時・ページ切替時のエフェクト

これらのデザイン要素が少し違うだけで印象やクオリティがかなり変化します。写真を使用する際は、編集し明るさや色合いを調整することで統一感を出すことができます。

ステップ8|実装

サイトマップとワイヤーフレームをもとHTMLやCSSなどでコーディングし、微調整を行います。

ステップ9|コンテンツの作成

採用サイトのベースが出来上がったら、文字、写真、グラフなどの情報を入れ、サイトの中身を作っていきます。

サイトに載せる情報を集めたり、文章を工夫したりします。社員インタビュー記事を載せる場合はインタビューを行う社員のリストアップや質問内容の検討、インタビュー実施、記事の執筆といった作業が必要となります。

ステップ10|テスト・公開

サイトの動きに問題がないか、文章に誤字脱字がないかなどをチェックし、公開します。

いい採用サイトを作るには

デザインのポイント

MEMO
  • ターゲットやコンセプトに合った色・形・フォント・レイアウトにする
  • 文字・図形・写真・余白のバランスを調節し見やすくする
  • 配色の比率をベースカラー:サブカラー:アクセントカラー=70%:25%:5%とする
  • 写真の色調を統一する

かっこいいサイト・ポップなサイトなど、ターゲットやコンセプトにあわせて色合いや図形や写真の形、文字配列などを工夫してみてください。

使用する色は、背景などに使うベースカラー、ヘッダーやフッダー・ボタンなどに使うサブカラー、エントリーボタンなどに使用するアクセントカラーの三色を70%:25%:5%で用いるときれいな配色に見えます。

また、使用する写真の色調もベースカラー、サブカラーに合わせると統一感が出ます。オフィスの壁の色がカラフルな場合、サブカラーやアクセントカラーを壁の色に合わせるといいでしょう。

コンテンツのポイント

POINT
  • 社員インタビューやプレクと事例などで具体的な事例を通して仕事のやりがいや自社のカルチャーを伝える
  • 説明会などでよく聞かれる内容は「よくある質問」や「社員インタビュー」に載せる
  • マイナスな情報も誤解のない程度に載せる

学生は働いたことがないので仕事の内容ややりがいについてイメージしにくいため、社員インタビューやプロジェクト事例などを通して具体的に説明することが重要です。

「入社理由」「入社後に感じがギャップ」や「仕事のやりがい」「職種やキャリアアップ」などのよく聞かれる内容は「よくある質問」「社員インタビュー」などに載せておくと説明会や面接の際などに説明コストを下げることができます。また、マイナスなポイントやこういう人には合わないという情報も「よくある質問」や「社員インタビュー」などに加えておくとミスマッチを防ぐことに繋がります。

おすすめの採用サイト

UUUM

Screenshot of recruit.uuum.co.jp
MEMO
  • 遊び心あるデザイン・アニメーション
  • 会社説明資料・動画で会社の理解を深めやすい
  • “売上高推移””チャンネル数&再生数推移”などでは数字やグラフを使って定量的に表現している

YouTuberなどのインフルエンサーマネジメント事業を行うUUUMの採用サイトは、”セカイにコドモゴコロを”というミッションに合わせた柔らかい文字フォントやアニメーションなどを使っています。

会社説明資料や動画を活用したりグラフや図を用いて定量的に表現している点が参考になります。

トゥモローゲート

MEMO
  • タイトルががキャッチー
  • 「悪ではないブラックな企業」の「真相を知る」という世界観が面白い
  • モノクロのデザインでかっこいい

人が集まる・辞めない企業作りをコンセプトに採用ブランディング事業を手掛けるトゥモローゲートの採用サイトは、「ブラックな企業」をコンセプトに合わせて黒・白・黄色のクールな配色とフォント、写真のエフェクトを統一しています。ブラックな企業の真相を説いていくというストーリー性がある流れに引き付けられます。

よくある質問・Q&A

採用サイトのクオリティや内製するか外注するか、作業人数などにもよりますが、 1ヶ月〜3ヶ月ほどが平均的です。
JavascriptやCSSなどでのコーディングが必要になります。社内のエンジニアに頼むか制作会社に外注するのが
GoogleAnalyticsという解析ツールでアクセス状況を確認することが可能です。
会社のロゴデータ
、写真素材、掲載する基本情報、サーバー情報などが必要です。 

まとめ

採用サイトを作るメリット・デメリット、外注する際の費用、制作手順などを理解できましたか?

これらの情報を元に採用サイトを制作するか検討してみてください。