この記事は
- 未経験から建築士に転職したい
- 建築士になるまでのキャリアパスを知りたい
以上のような方に向けて、この記事では2級建築士の筆者が、未経験から建築士に転職する方法や必要な資格・実務経験について解説します。建築士を目指したい方は是非参考にしてみてください。
一本槍 満滋
総合建築を行う会社で電気設備・空調設備に関する設計、施工を10年以上担当。その後、公共事業などを多く担当する会社に転職。監理技術者として電気設備における施工管理業務を行う。現在は個人事業主として独立し、電気・空調設備の設計をメイン業務に、工事受注、店舗等の省電力化を図るコンサルタントなども行なっている。また、専門的な見解を踏まえた建築・電気設備に関するライター活動なども行なっている。保有資格:電気工事士2種、電験3種、電気工事施工管理技士1級、建築設備士、建築士2級
未経験から建築士に転職する方法
未経験から建築士になるには、二級建築士資格を取得する必要があります。
二級建築士の受験資格や免許登録の要件は学歴により異なるので、3つのパターンに分けて解説します。
建築系の大学・専門学校を卒業している場合
建築系の課程を履修し、建築系の仕事に就かないで他の仕事に従事していた方が、再び建築士を目指す際は、実務経験の有無に関わらず二級建築士の受験資格を得られるためすぐにでも設計事務所などへの転職が可能です。
元々建築に興味があり、その分野に対してしっかりとした基礎的学力や実務に生かすことの出来る製図やCADの取り扱いを授業で学んでいると言う事が強みになります。
工業学校を卒業している場合
高等学校や中等教育学校でで二級建築士の受験・免許登録時に必要となる科目を修了しているは、二級建築士試験の受験資格を得ているのですぐに受験することはできますが、免許登録には実務経験が2年以上必要になります。
ただし、以上の受験資格は改正後の受験資格なので、30代以降で二級建築士資格の取得を目指す方など、平成20年度以前に入学した方は改正前の学歴要件が適応されるので注意が必要です。公共財団法人建築技術教育普及センターの以下のページから受験資格を確認してみてください。
参考:学歴要件(平成20年度以前の入学者に適用)|公共財団法人建築技術教育普及センター
建築系の大学・専門学校を卒業していない場合
建築系の学科を卒業していなくても建築士を目指すことは可能になります。
建築系の大学・専門学校を卒業していない場合は、未経験から就業可能なゼネコン、設計事務所、ハウスメーカーなどに入社して、設計図書や施工図の作成に7年以上従事する事で、二級建築士を取得するための実務経験を取得する事ができるようになります。(参考:受験資格 |公共財団法人建築技術教育普及センター)
令和4年の二級建築士の学科試験合格者では、建築系の学科を卒業した受験生が多く占めますが、15.4%の人が実務経験のみで受験し合格しています。
実務経験に必要な年数は7年間と大変長時間の下積みを積む事になりますが、7年後に無事資格を取得できた際は建築現場での作業や監理にも申し分の無い経験を得ているため、それを機にさらなるステップアップも可能になります。
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建築士資格を取得するために必要な実務経験年数と実務経験が得られる勤務先について詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
あわせて読む:建築士の実務経験はどこで得られる?必要な実務経験・転職先選びのポイント
建築士になるまでのキャリアパス
1:工事実務経験→建築士資格取得
建築士になるまでのキャリアパスは多岐にわたります。
工務店や一人親方の大工さんに技術を学び、工事実務経験を経て二級建築士の受験資格を得てゆく方法もその一つです。
令和4年の二級建築士試験合格者のうち、住宅メーカー・工務店・大工で働く人が28.2%と最も多く占めています。
工事実務を踏めることの利点は、建築士資格を得て設計業務に携わる際に、頭の中で工事段取りの一つ一つを思い描けるようになっていると言うことです。
また、自身で工事にも携われるという楽しさ、顧客と打ち合わせをした部分に対して自ら対処することの出来る満足感など得られる事も多いです。
2:設計事務所やゼネコンなど監理や管理→建築士資格取得
2つ目の方法としては、設計事務所やゼネコンなど監理や管理の立場から建築業務に携わりながら学んでゆく方法もあります。
こちらは現場作業自体を直接行う機会こそ少なくはなりますが、図面や書類の作成。申請や法規など触れる機会が多いため建築に対する知識量を増やす事が可能です。
また、デザインや機能性をどのように環境に適合させてゆくかなど環境工学に関する知見も取得する事ができます。
キャリアパスはこの他にも多々あり、技術的側面から、学術的側面から、その両方の視点から自らが目指す建築士の方向性によって、どんな学び方をするかの検討をする必要があります。
あわせて読む:建築士の実務経験はどこで得られる?必要な実務経験・転職先選びのポイント
あわせて読む:未経験から設計事務所に転職するには?コツを解説!
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未経験から建築士に転職するコツ
未経験から建築士に転職するコツ1:未経験歓迎の求人に応募する
建築士としての仕事は「管理建築士制度」があるため、未経験でも建築士の補助をしながら建築士の仕事を体験していく事ができます。
そのため、未経験者で建築系の課程を履修していなければ建築士には慣れないのではないかと尻込みをする必要はありません。
転職活動を目指す際はハローワークを活用するとともに、建築系に特化した転職サイトも多々見られます。未経験でもやる気を示す事で面接に漕ぎ着けることは可能です。
未経験から建築士に転職するコツ2:建築系の大学や専門学校に入り直して勉強する
建築系の学位がなく、現在他の職種にて働いている社会人であれば奨学金制度を利用して建築系の大学や専門学校に入り直して勉強すると言う事も方法の一つです。
授業は夜学コースを選べば勉学に励みながら生活を成り立たせる事も可能です。
学校によっては通信講座を開設しているところもあるので、生活を困窮させずに建築士取得の足掛かりを得る事ができます。
もちろん働きながらの勉強は非常に厳しいものがあるかもしれませんが、最短で2年で二級建築士の受験資格を得られる学校もあるので、早く建築士として大勢したい方は検討するのも良いかと思います。
未経験から建築士に転職するコツ3:設計事務所でアルバイトをする
建築業界は人手不足が続く職業です。建築士も同じで、若い年齢で建築士を取得している方は30代以下ですと11%ほどと言われています。
そのため未経験者でも設計事務所などでアルバイトを募集しています。
初めはアルバイトでも経験を積む事で正社員雇用されてゆくという方法は、建築士として大成するには時間がかかるものではありますが、最も簡単に建築士に転職する方法となります。
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建築士資格取得に必要な実務経験が得られる転職先選びの注意点
建築士を目指す際、自分自身がどのような建物に従事する建築士になりたいのか、明確なビジョンを確立させる必要があります。
高層ビルを建てたい、ダムや橋梁、トンネル工事に従事したい。住宅をメインに設計することで、その街の未来を創造する建築士になっていきたい。
など、どんな建築士になりたいかで、転職先として選択する会社は変わります。
ビルやダムを目指す方はゼネコンやサブコン、設計事務所での経験が必要になります。住宅を中心に建てたいという方はハウスメーカーを中心に転職先を探すと良いでしょう。
未経験から建築士を目指すなら、建築業界に精通したキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしてくれる、建築業界特化型の転職エージェントを活用するのがおすすめです!
次は、未経験から建築士への転職におすすめの転職エージェントを紹介します。
未経験から建築士への転職におすすめの転職エージェント
未経験から建築士への転職におすすめの転職エージェント1:現キャリ
現キャリは、東証プライム上場グループのコプロ・エンジニアードが運営する、建設・プラント業界に特化した転職エージェントです。
建設業界に詳しいキャリアアドバイザーが希望条件にマッチする求人を提案してくれます。
また、経験・スキルに合わせて担当者が給与交渉も行ってくれるため、年収を上げたい方にもおすすめです。
こんな人におすすめ | ・建設・プラント業界の豊富な求人の中から選びたい ・建設・プラント業界の転職・仕事について詳しいコンサルタントに相談したい |
求人数 | 5683件 ※2023年4月7日時点 |
求人エリア | 全国 |
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未経験から建築士への転職におすすめの転職エージェント2:セコカンNEXT
セコカンNEXTは、施工管理を中心とした建設業界の求人に特化した転職エージェントです。
20代・30代で未経験から施工管理に就職したい方から建設業界で年収アップしたい経験者向けの求人まで幅広く取り扱っています。
施工管理の業務を理解したコンサルタントがサポートしてくれるため、マッチ度の高い求人を提案してもらえます。
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求人数 | 建築施工管理:15,258件 ※2023年4月7日時点 |
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あわせて読む:建築業界に強い転職エージェントおすすめ7選