- サブコンからゼネコンに転職するには?
- ゼネコンに転職するにはどんなことに気をつければいいの?
このような疑問を持つ方に向けて、キャリアコンサルタントとして建設技術者を中心とした採用、教育、定着の支援を行う筆者が、サブコンからゼネコンへの転職について解説します。転職を考えている方は、ぜひ読んでみてください。
サブコンとゼネコンの違い
サブコンとゼネコンの違いを大まかにいえば、サブコンはゼネコンから工事を請け負って専門工事を担当する。ゼネコンは工事全体を管理します。
サブコンは主に電気設備、空調設備、衛生設備、消防設備の4つに分かれており、いくつかをまとめて請け負うサブコンもあれば、いずれか1つを請け負うサブコンもあり工事の規模等により様々です。
ゼネコンはサブコンに専門工事を担当してもらいながら、工事全体の工程管理、安全管理、品質管理、原価管理を行いプロジェクト全体の管理を行います。
サブコンからゼネコンに転職するには?
サブコンからゼネコンに転職する際はゼネコンの設備担当として転職することができます。
ゼネコンの設備担当は工事現場の設備全般を担当しますので幅広い知識が求められます。
サブコンで電気を専門とされている方がゼネコンで設備担当として転職される場合には、機械設備や衛生設備を勉強して管工事施工管理技士の資格を取得しておくなど、自分の専門ではない知識に対してあらかじめ対策をしておくと転職の際有利になりますので、転職する際のコツといえるでしょう。
サブコンからゼネコンに転職するメリット
サブコンからゼネコンに転職するメリット1:労働環境の改善
以前より改善しつつあるものの、サブコンはゼネコンに比べて労働時間が長いことや休日出勤が多い傾向にあります。また、急な変更対応により休日が取れなかったり、夜間対応があったりと労働環境が悪い場合があります。
それに比べ大手のゼネコンでは労働環境の改善が進みつつあり労働時間の削減や休日出勤の減少など以前よりも労働環境の改善が見られます。
そのため、労働環境を改善したいと考えておられる方はサブコンからゼネコンに転職することがメリットの一つであるといえるでしょう。
サブコンからゼネコンに転職するメリット2:専門スキルの範囲が拡がる
サブコンで働いている場合、電気設備、空調設備、衛生設備、防火設備など限られた専門分野の仕事が中心となるため、専門分野に強い一方、専門分野外は弱いというデメリットがあります。
一方、ゼネコンに転職すると工事全体を管理することになるため幅広い知識を身に付けることができます。
専門分野以外のスキルも身に付けていきたいと考えておられる方にはゼネコンへ転職することもメリットの一つであるといえるでしょう。
サブコンからゼネコンに転職するメリット3:決定権が増える
サブコンの立場として工事の一部を請け負って担当していたとしても、工事内容の変更など何かを決定する際は工事全体を管理しているゼネコンに報告して許可を得る必要がありますが、ゼネコンに転職すると自分自身が決定者となるため仕事の決定権が大幅に増えることになります。
誤った判断をすると工事全体に影響を及ぼす可能性もあるため責任も伴いますが決定権が増えることで仕事へのやりがいや、達成感も増すことになるでしょう。
サブコンからゼネコンに転職するデメリット:専門性が薄れる
ゼネコンに転職して専門スキルの範囲が拡がるというメリットがある反面、拡がった分サブコンのような専門性の濃さは薄れてしまうということがデメリットの一つです。
電気であれば電気系のサブコン、設備であれば設備系のサブコンの方がゼネコンよりも専門性に優れていますので工事全体を管理するゼネコンの立場上やむを得ないことではあるのですが、転職した際は専門性が薄れてしまう可能性が高いと考えておいた方がよいでしょう。
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