職務経歴書どう書く?5項目の各ポイントを徹底解説!|教えて!大川さん

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大川章
オブリージュ株式会社/代表取締役
ベンチャー企業、外資系企業を中心としたサーチエージェントであるオブリージュ株式会社の代表。テクノブレーン株式会社、ジェイエイシージャパン(現ジェイエイシーリクルートメント)、オムロン系の人材会社等を経て現職。 千葉県在住。(オブリージュ株式会社HP: http://www.oblige-jpn.com/

(※本インタビューはZoomで実施し、写真撮影時のみマスクを外しています)

職務経歴書とは?書き方で意識すべきこと

ー前回は履歴書の書き方のポイントを教えていただきましたが、今回は、職務経歴書について聞いていきたいと思います。

はい、よろしくお願いします。

ー履歴書と職務経歴書ってそれぞれどう違うんですか?

履歴書と職務経歴書の比較

履歴書って自分年表で、目次みたいなものです。一方、職務経歴書は自分を売り込むためのプレゼン資料と言えるもので、履歴書の内容をさらに詳しく説明するものと捉えてもらえれば良いと思います。

なので、プレゼン資料と言える職務経歴書はすごく大切です。転職活動においては職務内容をしっかり書くか書かないかで自分の人生が決まるのと考えてもらって間違いないので、気持ちを入れて書いていただきたいなと思いますね。

ー大川さんが職務経歴書の作成をサポートするときはどういうことを意識していますか?

ストーリーをちゃんと書くようにしようねって話すようにしていますね。書き方としてですけど。

たとえば、

職務要約が最初だとすると起承転結の「起」でこれまでのキャリアを簡単に説明して、

職務経歴が「承」で職務内容を具体的に説明して、

「転」でこういうことを活かせますっていうのを書いて、

一番最後の自己PRが「結」で結論として自分はこうなりたいんだ、今後はこうしていきたいんだという方向で終わるみたいな。

そうするとストーリーになるじゃないですか。そういうふうに書いていくといいよっていう話はするかな。

ー本当にプレゼンをしているように書くといいんですね。

そうしないとメリハリもきかないし、見る側もつまんないですからね。

せっかく書くんだったら自分の人生の縮図みたいなものになると思うので、起承転結でうまく書こうねって話はしていますね。

職務経歴書の5項目のポイント

職務要約

 職務要約の書き方のポイント
 ①募集ポジションに合わせて書く
 ②簡潔に書く
 ③客観的に書く

ー職務要約はどういうことを見られているんですか?

人事の方はここで今回募集したポジションと合っているか見ていますね。

ここで合っていなかったら下手したら弾かれるっていうこともあるかもしれないし、合っていれば下の方まで読んでいくっていう流れになってくるのかなと思います。

だから、職務要約って結構大事だなって思いますね。

ー最初のところでまず興味を持ってもらわないと下まで読んでもらえないですよね。

そうですね。ダラダラ長く書いてあると読まないし、めんどくさいって思われてしまうかもしれないですけど、シンプルに客観的にまとまって書いてある、

たとえば、営業だったら何年やって、こういう結果をだしてってしっかり真面目に頑張ってきたんだなっていうのが分かればいいかなと思います。

ー簡潔に書くっていうのも大事なんですね。

要するに、簡潔に書いてないとまとめる力がないのかなって思われてしまうかもしれないですね。

ここは主観は入れないで、客観的に今までやってきたことをシンプルに5行前後ぐらいで職務要約を書く、そして実際の職務経歴をその下から書いていくという感じですかね。オーソドックスな書き方では。

こういう思いでやってきてっていう主観を書くのは自己PRの方でいいのかなって思います。

あくまでも第三者的に書くっていうのが職務要約なので。

職務経歴

 職務経歴の書き方のポイント
 ①20代は時系列、30代以降は直近のキャリアから
 ②募集ポジションに活かせる経歴を重点的に書く

職務経歴は起承転結の「承」になるのかな。今までやってきた業務の中身を書いていく部分で、

実績がどうだとか達成率がどうだとか、詳しい内容を一個一個書いていくという形でしょうかね。

営業だったらどんなものの営業だったのかとか、どんな顧客に対してどんな手法で営業していたのかとか、どんな成績をだしていたのかとかですね。

ー法人営業とかだったら、具体的なクライアントの会社名とかって書いてもいいんですか?

顧客とかは具体的な社名とか書く人もいたり、書かない人もいて、人事の方も守秘義務があるので漏洩するとかはないですけど、あんまり書かない方がいい気がしますね。

あくまでも大手メーカーとか中堅メーカーとかそういう形にしておいたほうがいいと思います。

面接時に聞かれたら答える場面もあるかもしれないですけど、あえてここで書く必要はないと思います。

ー職務経歴は時系列のほうがいいですか?

英文レジュメとかだと直近のものから書いていくというパターンがほとんどだと思うんですけど、日本の場合は入社時から時系列で書いていくという方が多いと思います

ただ、20代の方は入社してから時系列に沿って書いていった方がいいと思うんですけど、30代とかで経歴が長くなっていくと、直近から書いていったほうがむしろアピールできるという場合もあります

30代・40代の人だと即戦略を求めているので、人事も直近のキャリアを見たいというのはありますから、直近のものから書いてもらうことはあります。

いちいち15年前から時系列で見ていくと面倒くさいっていうのはありますからね。

直近ではこういうことをしていて、過去にはこういうこともしてきましたっていうのがちょっと分かるといいですから。

なので、20代の方は時系列、30代・40代の方は直近のものから書いていくというのがいいと思います。

20代の場合だと直実にキャリアを歩んできたってことのほうが大事だと思うので、新卒から一個一個書いていったほうがいいですね。

実際そんなに長くはならないと思いますし。

ー経歴が長い場合は募集ポジションに関係ないことはできるだけ省いて、活かせる経験をしっかり書くっていう方がいいんですか?

そうですね。メリハリはあったほうがいいと思います。何でもかんでもダラダラ書いているとまとめる力がないのかなって思われてしまうので。

アピールしたいところを多めに書く。ここはいらないなって思うところはシンプルに書いていくといいかなって思います。

活かせる経験・スキル

活かせる経験・スキルの書き方のポイント
①根拠となるエピソードを入れる
②自分が活かせると思ったことを書く

ー活かせる経験・スキルはどう書けばいいですか?

人を取りまとめる力だったらそれを表すエピソードを書くとか、コミュニケーション能力だったらなぜコミュニケーション能力があると思うのかエピソードを書いていくっていう形になります。

ー根拠となるエピソードを書いていけば良いんですね。ここは企業が求める人物像に合わせたスキルを書いたほうがいいんですか?

別にいいんじゃないですかね。僕は主観的に自分が活かせると思ったこと2〜3個ぐらい書いてもいいと思います。

自分はこういうところに強みをもっていて、応募する企業でこういうことが活かせますよっていうのを書いているといいですよね。

あんまり関係がないことも書いても仕方ないとは思いますし、求めている人材像に合わせたほうが通過率は高まる気はしますけど。

資格・免許

ー資格・免許は転職先で役に立つものだったら書くというイメージですか?

そうですね。ポジションによっても変わるので、一概には言えないですけど、資格・免許はそこまで重視されないとは思いますね。

たとえば、経理のポジションで応募して簿記何級ありますとかだったり、車を使う営業だったら普通自動車免許があったほうがいいですけど、資格・免許はそこまで重視されないかなと思います。

ただし、経験がない分、こういう資格を取ったっていうのはアピールポイントにはなるから、何らかの社会人経験をアピールするために書くっていうのもあります。

ー取得できていないけど勉強中のものでも書いてもいいんですか?

国家試験レベルがいいとは思いますけど、そういった困難な資格に向けて勉強しているっていうことはアピールにはなりますね。

自己PR

 自己PRの書き方のポイント
 ①知識・経験を活かして今後どうしたいのか熱意を伝える
 ②前向きな内容を書く

自己PRっていうのは、こういうキャリアを積んできて、こういうことができます、今後はこういうことがしたいです、だからこのポジションに志望しますっていうプレゼン資料の最終結論になります。

自分が一番アピールしたいポイントだと思うので、簡潔とはいえ熱意を伝えるっていうのを大事にしてほしいですね

ー熱意が伝わるように書くっていうのが重要なんですね。

そうですね。今までのこういう知識・経験を活かしてこういうチャレンジがしたいっていうのを書いて人事の人に会ってみようって思わせないと行けないのでね。

ー会ってみたいって思ってもらうには、どういうことを書けばいいですか?

 人事担当者が会いたくなる自己PRの内容
 OK:「挑戦したい」「活かしたい」
 NG:受け身な表現 、ネガティブな転職理由

チャレンジとか成長したいとか前向きなことが書いているといいなって思いますね

とはいえ「勉強したい」とか受け身な感じだと「勉強するために来てもらっても困るから」とはなりますよね。

あとは、逆にネガティブな転職理由を書いてしまう人もいるんですけど。

たとえば、今の会社だと将来性がないとか、それ書いちゃまずいよねとは思いますね。

それよりも「新しいことをやりたい」とか「こういうことしたいんだ」とか前向きなことを書いてある方がなんとなく好感をもってもらえると思います。

職務経歴書はストーリーを意識する

ーまとめると、職務経歴書を書くときは、ストーリーを意識して、以下の2つのコツをおさえておけばいいんですね。

職務経歴書で特に注力すべきポイント

はい、職務経歴書は、自分のこれまでこんな仕事をしてきたんだ、今後はこうしていきたいんだ、だから御社を志望しますと言う流れで、簡潔に分かりやすく伝えることを意識してみてください。

書類選考で受かるか受からないかで、自分の人生が決まると言っても過言ではないので、求職者の方には、気持ちを入れて書いていただければと思います。

ー各項目のポイントを具体的に理解できました。ありがとうございました。

みなさんが職務経歴書を書くときの参考になれば嬉しいです!

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