介護福祉士が働く場所とは?6つの施設の特徴と働いた経験談を紹介!

介護福祉士が働く場所とは?6つの施設の特徴と働いた経験談を紹介!

  • 介護福祉士はどんなところで働くの?
  • それぞれの施設の特徴やどんな人に向いているか知りたい
尾﨑 佳奈/介護福祉士
尾﨑 佳奈/介護福祉士

以上のような疑問を持つ方に向けて、介護福祉士として働いた経験を持つ筆者が、介護福祉士が働く場所とそれぞれの仕事内容や特徴、地域密着型特別養護老人ホームで働いた経験談を紹介します。

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尾﨑 佳奈

大学卒業後、約2年半障害者施設で生活支援員として勤務。その後、転職により現在に至るまで地域密着型の高齢者施設で介護福祉士として勤務。子育てをしながらの勤務をしていたが、現在は第2子妊娠を機に休職中。 保有資格:社会福祉士、介護福祉士

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介護福祉士が働く場所

介護福祉士が働く場所1:特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームとは、自宅で生活を送ることが難しく、つねに介護を必要としている人が入所することができる施設です。日常生活全般を介護し、最終的に施設で亡くなるまで看ることもできるのがこの特養と呼ばれる施設です。(参考:厚生労働省|介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

特別養護老人ホームでの介護福祉士の仕事内容は、食事や排泄、入浴など利用者さんへの介護が主になります。そのほか日々のレクリエーションの企画をしたり、体調に変化があれば看護士に報告したりすることも仕事内容に含まれます。

また、季節ごとに行事を企画するなど介護以外のレクリエーションなどの実施も行います。特別養護老人ホームはさまざまな介護施設の中でも一番介護度が重い利用者さんが多いので、働きながら技術を身につけることができます。

特別養護老人ホームは介護技術をしっかり身につけたいと思っている方におすすめです。働いているうちに技術が身についたことを実感できますよ。

特別養護老人ホームで働く介護福祉士の令和3年度のデータ

職員数平均年齢平均勤続年数実労働時間平均給与額
5,900人41.4歳9.9年162.9時間356,310円
厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」,P.182

介護福祉士が働く場所2:介護老人保健施設

介護老人保健施設とは、けがなどで入院した利用者さんがその後自宅で生活を送ることがむずかしい場合に入所できる施設です。(参考:厚生労働省|介護老人保健施設 (参考資料)

施設ではけがや病気のリハビリを行います。最終的に自宅に戻ることが目標なので、最長6か月間の利用となります。

基本的に介護職は利用者さんの日常生活全般を介護することになります。特別養護老人ホームとの違いは、自宅に戻ることを意識した介護が必要になるということです

そのためにリハビリが行われており、そのリハビリにもたくさんの職種が関わっています。他職種との連携が重要とされるので、チームワークが身につきやすいのが1つの特徴です。

リハビリに付き添うこともあり、介護以外の知識を得ることができます。利用者さんの入れ替わりが多いので、たくさんの利用者さんとコミュニケーションを取ることもできます。

介護老人保健施設で働く介護福祉士の令和3年度のデータ

職員数平均年齢平均勤続年数実労働時間平均給与額
2,761人42.0歳11.2年158.7時間347,570円
厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」,P.182

介護福祉士が働く場所3:身体障害者療護施設

身体障害者療養施設とは、事故や病気、先天性の疾患などの身体障害者であって常時の介護を必要とする方の治療及び養護を行う施設です。(参考:厚生労働省|障害者自立支援法による障害者支援施設等について

身体障害者療養施設では、身体障害のある利用者さんの身体介護や生活援助を行います。

それに併せて自立した日常生活を送ることができるよう生活訓練や機能訓練、また就職したい利用者さんには就労移行支援のサポートを行うこともあります。

介護福祉士が働く場所4:デイサービス

デイサービスとは、自宅や施設で生活する利用者さんが食事や入浴などの提供を日帰りで受けることができる施設です。

入浴や食事の介助のほかに、毎日のレクリエーションの企画や利用者さんの送迎も仕事内容に含まれています。また利用者さんの精神面の安定を図れるよう、コミュニケーションを取ることも大切な仕事です。

デイサービスに通う利用者さんは比較的元気な方が多く、利用者さん同士で談笑する場面も多く見受けられます。そんな利用者さんと楽しく会話をし、毎日の生活の中での楽しさを提供することも仕事として重要です。

元気な方が多いので、コミュニケーションを取ることが好きな方やレクリエーションを企画することが好きな方に向いています。

介護福祉士が働く場所5:在宅介護事業所

在宅介護事業所で働く介護福祉士は、利用者さんの自宅に訪問し、食事や入浴などの介助を行います。また料理、掃除などの生活援助も行います。ほかには通院にも同行するので、送迎や車の乗降のサポートも仕事内容に含まれています。

施設との違いは、利用者さんができる限り自宅で生活を送ることができるようサポートする必要性があることです。

訪問介護事業所でホームヘルパーとして働くことになると、施設とは違い基本的に介護者1人で自宅を訪問しなければなりません。ですので利用者さんとの関係性を築くことが仕事をする上でとても重要になってきます。

また利用者さんによっては自立している方や寝たきりの方など状態も異なるので、さまざまな場面に対応する力が養われることも特徴です

自宅に訪問するので利用者さん1人1人の自宅でのルールなどを覚えておく必要があります。そのような対応力が求められるのがこの訪問介護事業所です。

参考:厚生労働省|どんなサービスがあるの? – 訪問介護(ホームヘルプ)

在宅介護事業所で働く介護福祉士の令和3年度のデータ

職員数平均年齢平均勤続年数実労働時間平均給与額
1,457人49.0歳9.1年164.8時間321,350円
厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」,P.182

介護福祉士が働く場所6:グループホーム

グループホームとは障害を有する利用者さんが少人数で共同生活を送る場のことを指します。(参考:厚生労働省|グループホーム-e-ヘルスネット

グループホームでは日常生活で必要な基本的なことは利用者さん自身が行います。そのサポートをすることが介護福祉士の仕事です。

介護福祉士が働く場所7:有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、食事や買い物などの生活援助が受けられたり、もしも入所後介護が必要になったとしてもその施設で身体介護を受けることができる施設です。(参考:厚生労働省|有料老人ホームの概要

身体介護や生活援助がメインとなりますが、事業所によってはホテルのような対応を行う所もあり、マナーを求められる場合があることが特徴です。

施設によって利用者さんの介護度に幅があり、自立している利用者さんと身体介護が必要な利用者さんが一緒に生活している所もあります。

ですので介護者は1人1人の利用者の状態に合わせた援助や介護を行う必要があります

施設によって特徴が大きく異なるので、自分に合った施設を見つけやすいと思います。介護以外の接客のスキルなどを活かせることもポイントです。

特別養護老人ホームにおける介護福祉士の仕事について

私が地域密着型特別養護老人ホームで介護福祉士として勤務していた経験を元にお話させていただきます。

仕事内容について

私が勤務していた地域密着型別養護老人ホームの特徴は利用者さんの定員が29名と少ないことです。ユニットという形で共同生活スペースに10名しかいないので、自宅で過ごしているような環境で生活を送ることができます。そのため利用者さんとの距離も近く、お互いのことをよく知ることができるのも特徴です。

ここでの介護福祉士の仕事は食事や排泄などの身体介護、日々のレクリエーションの企画などです。

ユニットにキッチンがついているので、お茶や飲み物作りも行います。またできる利用者さんと一緒に洗濯物を畳むこともありました。ほかには担当の利用者さんのケアカンファレンスへの参加や記録の作成も行います。

働いていて大変だったこと

介護福祉士として働いていた時大変だったことは、体力がかなり必要だったことです。

1人で10名のオムツ交換に入ることもありましたが、身体の大きな方や拘縮の強い方を1人で介助することはとても大変です。やっと終わったと思えば次の業務に取り掛からなければならず、休憩を取ることができない日もありました。

とにかく座る暇もなく動いていることが多かったので、体力がなければ続けられない仕事であるといえます。

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