コーディング試験サービスHireRooを運営する株式会社ハイヤールー 代表取締役の葛岡 宏祐さんにHireRooのサービス開始の背景やHireRooを導入するメリットについてインタビューさせていただきました。
葛岡 宏祐
株式会社ハイヤールー 代表取締役
中学卒業後バックパッカーとして世界一周を経験。独学でiOSのアプリを開発、旅行アプリをリリース。2018年にAIエンジニアとして株式会社DeNAに入社し、数々のイベントに登壇。2020年2月、画像検索プロジェクトのテックリードとして株式会社メルカリに入社し、在籍中の2020年12月に株式会社ハイヤールーを創業。
HireRooとは
サービス概要 | エンジニア採用時のコーディング試験サービス |
運営会社 | 株式会社ハイヤールー |
設立 | 2020年12月 |
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改めてですが、HireRooはどんなサービスでしょうか。
『HireRoo(ハイヤールー)』は、エンジニア採用時のコーディング試験サービスです。リモート採用下での候補者の技術評価に必要なツールをすべて兼ね備え、AIによる自動採点やスクリーニングなどによりスキルを可視化し、採用ミスマッチを防ぎます。
2021年3月末よりβ版として提供を始めた本サービスは、2022年1月に正式版を公開。スタートアップから上場企業まで幅広い企業様にお使いいただき、現在導入企業数は約100社、累計選考数は8,000件を突破しています(2022年12月時点)。
HireRoo立ち上げのきっかけ・サービスに対する想い
葛岡さんはエンジニア採用においてどのような課題を感じてHireRooを立ち上げたのですか?
僕自身が2回目の転職でGoogleとFacebook(現・Meta 以下、Facebook)の採用選考を受けたことがHireRoo立ち上げのきっかけになっています。
彼らは、1泊2日などまとまったスケジュールを確保して1日8時間のコーディング試験を行っていて、交通費も宿泊費もすべて企業が支払います。
候補者の持つ本当の技術力とコミュニケーション力を見極めようとする姿勢に、「これがワールドクラスの選考なのか」と、当時は衝撃を受けました。学歴に関係なく、純粋に技術力と人間力を見て採用しているのを実感しました。
エンジニア採用は、候補者の持つスキルを正しく把握することがポイントです。しかし、国内の採用の現場では、エンジニアのスキル測定をうまく行えていない状況があります。
このような課題を解決すべく、自身の経験を基に立ち上げたのが「HireRoo」です。
HireRooを導入する3つのメリット
コーディング試験を導入することでどんなメリットがありますか?また、どんな企業に向いていますか?
導入のメリットはミスマッチ採用による無駄なコストの削減・採用にかかる時間の短縮・企業のレピュテーション向上が挙げられると思います。
日本ではまだ面接のみでエンジニアのスキルチェックを行う企業も多いです。面接でスキルを正確に測るのは難しく、採用した人が期待していたレベルに満たないことが入社後に発覚するという「スキルのミスマッチ」がよく起こっています。
エンジニア採用担当者147名を対象にエンジニア採用のミスマッチに関する調査を行った結果、エンジニアのミスマッチによる一人あたりのコストは「501〜700万円」という回答が多数得られています。コーディング試験を導入することでこういった無駄なコストの削減につながります。
確かに、求めているスキルが不足している場合、育成するコストがかかり、退職してしまった場合は他の人を採用しなければならないので労力もかかりますね。
はい。さらにコーディング試験を導入し、エンジニアの技術力を評価して採用することは、企業のレピュテーションの向上にもつながります。
Webエンジニアを対象としたコーディング試験への意識調査を行った際、コーディング試験に対して「あって当然/気にならない」が95%という肯定的な結果になりました。
企業のエンジニアの質が担保されているように感じるという意見もあり、コーディングテストそのものは候補者にとってポジティブな印象を与えているケースが大半です。
「優秀なエンジニアが集まる組織」としてエンジニアからの評価も上がれば、優秀な人材を採用できるという好循環が生まれますね。
自社でコーディング試験を導入する際の3つの課題
スキルのミスマッチを防ぐために自社でコーディング試験を導入したいと考える企業も多いかと思いますが、コーディング試験を自社で導入しようとする際にはどんな課題がありますか?
自社でコーディング試験を導入する際には、主に3つの課題があります。
課題1:企業側の労力がかかる
まず問題作成にはノウハウや時間がかかります。アルゴリズム形式の問題や、知識を問う問題、システム設計の問題など候補となるエンジニアのスキルをきちんと見るためには相当な準備が必要です。
自社で取り扱いのあるプログラミング言語で候補者に解いてもらうのが企業にとっては都合が良いですが、候補者が必ずしもそのプログラミング言語を使えるかどうかはまた別の話になります。プログラミング言語の選択肢を広げると、問題を作成・採点するときの準備が多くなります。
また、採点においてもコーディング試験サービスのように自動採点機能がないため時間がかかります。候補者はいくつかの企業で同時に選考を受けていることが多く、採用プロセスで大きく時間がかかってしまうと、オファーを出した他社を選んでしまい、その候補者が他社に取られてしまう可能性が高まります。
なるほど。自社で導入しようとすると相当な労力がかかるのですね。
コーディング試験の作成と採点に余力がある企業でないと難しそうですね。
課題2:候補者側に負担がかかる
候補者とってその企業が求める言語やフレームワークで試験を解くために、ローカル開発環境を構築するのは非常に負担となります。
コーディング試験は候補者のスキルを見るという点では非常に優れていますが、その反面候補者に時間と労力の負荷がかかります。
HireRooを導入すれば、受験者がブラウザでテストを受けることができるため、自分で環境を構築する必要がありません。
候補者側の負担が大きいと選考を辞退する人が増えるリスクもありますね。
課題3:採点者による評価の属人化が起こる
また、自社でコーディング試験を作成・評価する場合は採点者が関われば関わるほど属人化は起きてしまいます。
属人化が起きると採用プロセスにおいては再現性が低くなります。属人化が当たり前になってしまうと、例えば同じスキルを持ったエンジニアが2名候補者として並んだ時に、採点者の基準によって一人は合格になり一人は不合格になるといったことがあり得ます。
せっかく試験を行なっても人材の質を担保するのが難しくなってしまいますね。
HireRooを導入すれば、上記のような課題は解決できます。
HireRooの機能の4つの特徴
具体的にはHireRooにはどんな機能があり、自社でコーディング試験を導入する際の課題を解決できるのですか?
HireRooの機能の特徴1:簡単に多種多様な問題を作成できる
問題作成においてはアルゴリズム形式、実践形式、選択問題形式、システムデザイン形式など幅広い層に対応する豊富な問題を用意しており簡単に作成が可能です。
HireRooの機能の特徴2:候補者の技術力を定量化し比較することができる
レポートでは偏差値機能等を用いて可視化された技術力を確認することができます。エンジニア担当者を介さず人事担当者だけで運用が可能なほど、様々なデータを確認することができます。
HireRooの機能の特徴3:コミュニケーション力や思考力も評価できる
HireRooは選考の精度・効率を高める機能が充実しているのが特徴的で、特に候補者のコーディング過程を再生するプレイバック機能、面接官と候補者が同時にコーディングできるライブコーディング機能はたくさんのお客様から評価されている機能です。スキルだけではなくコミュニケーション力や思考力も評価できます。
HireRooの機能の特徴4:海外人材の採用にも対応できる
またHireRooはネイティブスピーカーによる品質チェックを経た出題を含め、完全英語対応をしています。国内採用にも海外人材の採用にも対応できるため、グローバルでエンジニア採用を展開する企業にも活用していただけます。
プルダウンメニューで言語を選ぶだけで簡単に言語を切り替えられるのですね!
HireRooはこんな企業におすすめ
最後に、HireRooはどんな企業に利用してもらいたいですか?
企業のフェーズ問わず、エンジニアのスキルミスマッチ課題や採用オペレーションの改善を望んでいる企業、特にエンジニア組織を拡充していくタイミングの企業はぜひ利用して欲しいと思います。
さらに今後社内評価でも利用が可能な機能を拡充していく予定なので、採用課題だけではなくエンジニアのリスキリングや評価制度改善など、エンジニア組織に力を入れている企業に広くサポートができると思います。
実際に導入している企業では、どういった変化がありましたか?
実際にご利用いただいた企業の声として、以下のようなお声をいただいています。
- 「評価にかかっていた時間が1時間から3分になった」(hacomono様事例)
- 「基準が明確になり、期待値と実際のスキルとのミスマッチがなくなった。入社者からもきちんと評価されていると感じられてよかったとの声があった」(JMDC様事例)
- 「グローバルなエンジニア組織拡大を目指す足掛かりとなった」(CADDI様事例)
自社が求めるエンジニアを少ない工数で採用することができ、これまでアプローチできていなかった海外人材の採用でも活用できるのですね。
サービスについて理解が深まりました。ありがとうございました。
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