リファラル採用のメリット・デメリットとは?

  • リファラル採用のメリットとデメリットを知りたい!
  • リファラル採用を導入してみたい!

と思っていませんか?

こういった方に向けてこの記事では、国家資格キャリアコンサルタントで人材育成にも携わる筆者が、リファラル採用の内容や、メリットとデメリットについてご紹介します。リファラル採用について気になっている方はぜひ読んでみてください!

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高野小百合

2018年国家試験キャリアコンサルタント合格 2007年、大手アパレル会社へ入社。店舗配属となり、販売技術を磨きながらマネジメントを学び店長となる。人事部と連携しながらブランドの人材育成カリキュラムの作成にも尽力。現在は、繁盛店店長として販売・在庫管理従業員30人以上のマネジメントを行なっている。コーチング理論を軸に主体性をもつ部下育成に取り組みチームとして年間売上1位を獲得。経験を活かしてWEB執筆活動中。

    リファラル採用とは

    「リファラル採用」とは会社の従業員やOB・OGからの推薦・紹介によって採用活動をすることです。

    従業員の人脈の中から、会社に適性が高いと思われる人や必要とされる能力を持った人を人事に紹介することで、より自社に合う人を効率的に探すことができます。

    いわゆる縁故・コネ採用やリクルーターなど会社主導の方法と違い、従業員主導の人材発掘ができる方法として、昨今注目され、さまざまな会社で導入されています。

    リファラル採用の現状

    マイナビが発表した「中途採用状況調査(2021年版)」によると、民間企業において半数以上がリファラル採用を取り入れています

    特にIT・通信・インターネット業界、上場企業や外資系企業で積極的に行われています。また中途採用だけでなく新卒採用においてもリファラル採用を取り入れる会社が増えています。

    今後も即戦力となる人材を見極め、採用したいという傾向における対策として、リファラル採用を取り入れる会社は増えていくでしょう。

    リファラル採用導入の流れ

    リファラル採用はGoogleなどに代表されるアメリカの大手IT企業で実施され、注目されました。

    アメリカの採用コンサルティング株式会社CareerXroads社が、実施した2015年の調査(Source of Hire 2015)では、アメリカの大手企業の採用者全体の22%がリファラル採用による人たちです。

    事業拡大による会社の成長スピードに合わせて、入社後すぐ活躍できる人・企業風土に合致する人を採用できる方法として評価が高まり、広まっていきました。

    日本では少子高齢化による人材不足、採用コストの負担増、若年層の離職率の高さなど採用における課題を解決する方法として、主に中途採用からリファラル採用が取り入れられました。

    大手企業ではトヨタ、富士通、メルカリ、サイバーエージェントなどが制度として取り入れています。

    従業員からの紹介というハードルを設けることで、採用プロセスの短縮・コスト削減にもつながります。

    何より会社の風土・文化に適応しやすい人材を選定できるので、入社後のミスマッチを防ぎ離職を減らすことにもつながります。

    また、現場の従業員の考え・意見を反映した選考になるので、求めるスキルや知識がより明確になります。

    そのため異業種の方の推薦や紹介なども増え、多様な人材確保にもつながっています。

    リファラル採用の3つのメリット

    リファラル採用の3つのメリット

    リファラル採用のメリット1:会社の文化・風土になじみやすい

    転職活動の際使用されるいわゆる求人サイトや、新卒向けのパンフレットの情報よりもリアルな会社の情報を、候補者が直接紹介者から聞くことができるため、会社の文化・風土、雰囲気といった状況を把握しやすいメリットがあります。

    また会社側も紹介者から候補者のことを聞くことができるため、初期のミスマッチや人間関係のトラブルのリスクも軽減できる可能性も高いです。

    リファラル採用のメリット2:採用選考にかかる時間が減らせる

    たくさんの候補者から選抜していく方法と違って、最初から1対1の状況でプロセスを踏んでいくので、採用にかかる時間の削減につながります

    説明会やグループ面接等がない分、逆に1回の面接や選考にある程度時間をかけることができるので、コミュニケーションがとりやすい状況ができると採用の精度が高まります。

    リファラル採用のメリット3:紹介者にもメリットがある

    既存の社員である紹介者にもインセンティブ等を設けている会社が多いため、紹介者側にもメリットがあります。採用が決まれば、社員の会社への貢献・帰属意識の高まりやモチベーションアップにもつながります。

    このようにリファラル採用を取り入れることで、採用候補者・会社・紹介者の3者それぞれに、さまざまなメリットをもたらしてくれます。

    紹介者である社員の現場の意見が反映されるため、異業種からの紹介など、会社主導の方法とちがった切り口での採用も可能になります。

    リファラル採用のデメリット

    リファラル採用のデメリット

    リファラル採用のデメリット1:期待値が高い

    信頼している社員の紹介ということで、候補者への周りからの期待値が知らず知らず上がってしまうことが考えられます。

    多くを求められたり、知らないことを聞けないといった状況がないように、入社後も紹介者との接点を適度に持っておく必要があります

    採用状況や入社後の状況により候補者と紹介者との関係悪化のリスクも考えられます。

    リファラル採用のデメリット2:人材が偏る

    リファラル採用は個人のつながりで行われるため、一般的なWEBからの応募に比べると性格や特性・能力が似通った人材が集まりやすいです。

    入社後に派閥ができたり、紹介者が退社すると採用した候補者も一緒にやめるなど会社としてリスクになる可能性があります。

    紹介者になる社員へ会社から、会社の求める人材の理解や、入社後に求められる行動などを継続してしっかり伝えていく必要があります。

    リファラル採用のデメリット3:社員の負担が増える

    採用手続きが煩雑であれば、紹介者である社員の負担が増え、本業に支障が出る可能性があります。

    会社としての仕組み作りも大切です。また、紹介におけるインセンティブが高すぎると、本業を疎かにしてしまう社員も出かねません。

    会社は条件を決めるなどリファラル採用を制度として確立できるよう計画が必要です。

    リファラル採用を効果的に、継続的に行うためにはデメリットも踏まえたうえでの対策を取り入れた制度を確立する必要があります。

    求める社員像や採用計画など、社員(紹介者)と会社がしっかり共有しておくことが必要ですね。

    リファラル採用実施の注意点

    リファラル採用では候補者を紹介してくれた社員に対してインセンティブとして紹介料を支払うことが多く一般的です。

    「職業安定法40条(報酬の供与の禁止)」では社員の募集に従事する社員に対して、賃金以外の報酬を支払うことを禁止しています。つまり会社がインセンティブを社員に支払う場合は「賃金」として支払う必要があるのです。

    そのためには「基本給」「通勤手当」など同じように就業規則や雇用契約書に定められ、労働契約の内容として明記されている必要があります

    また、インセンティブに関しては、安すぎても採用につながらないですし、高すぎてもインセンティブ欲しさに無理やり紹介する・紹介の有無で社員間での不公平感が生まれるなど問題が起こりえます。相場をおさえたうえで設定しましょう!

    まとめ

    リファラル採用は転職したい人、会社、紹介したい社員の3者にとってそれぞれ、さまざまなメリットがあります。

    知人である社員の紹介という、身近なステップで転職活動できるリファラル採用は転職したい人にとって、大きなチャンスでもあります。

    「自分が会社でどうありたいのか」という自己のイメージと、会社のリアルな情報をもとに、検証し実現できるよう行動しましょう。

    会社としては、求める人材像や基準を明確にした上で制度化し、中長期目線で安定した採用ができるよう取り組むことが必要です。