- 飲食店の調理師ってどんな仕事をしているの？
- 飲食店の調理師の1日の流れは？
この記事では、調理師として働く筆者が飲食店の調理師の仕事内容や1日の流れについて解説します。
橋本淳
1999年～2007年に瀬戸内料理の老舗企業にて調理師として調理部門に従事。2001年に調理師免許、2005年にふぐ調理師免許を取得。2007年に創業50年以上の老舗イタリアンに転職し、調理業務を行う。2010年にスーシェフに昇進。2010年に創業72年の老舗やきとり屋店を経営する企業に入社し、2022年総料理長に就任。現在に至る。運営ブログ：料理人の食宅
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飲食店における調理師の仕事での大切なポイント
飲食店における調理師の仕事での大切なポイント1：段取りする力
調理師の仕事について私の経験からお話します。
飲食店での調理師の仕事は「料理を一番美味しい状態でタイミングよくお客様へお届けする」ことです。
そのために必要なことは主に2つ。
- 効率よく作業をする「段取りする力」
- お客様からのご要望に答えられる「対応する力」
ひとつめの「段取りする力」とは、事前準備を整えられるスキルのことです。
具体的には、当日のご予約状況や曜日などで発注や仕込み、営業前の材料準備を指します。
加えて冷蔵庫内の整理整頓や、包丁などの調理道具のメンテナンス、カウンターのあるお店では接客も兼ねているため、顧客情報のインプットなども求められます。
飲食店における調理師の仕事での大切なポイント2：対応する力
ふたつめの「対応する力」とは、何事にもフレキシブルに対応できるスキルです。
わかりやすいところで言えば、お客様からメニューにないもののオーダーリクエストや、材料が不足した場合の対処などが挙げられます。
また、ピーク時間の複数オーダーのさばき方や季節メニューの変更に伴う、オペレーションの変更などの対応も含まれます。
飲食店における調理師の仕事での大変なポイント
調理師の大変なところは、以下の2つです。
- 勤務時間が長いこと
- 食材管理
調理師の大変なところは、勤務時間が長いことです。基本的に8時間で帰宅できることは少なく、10〜12時間は店舗にいることが多くなります。(※10〜12時間労働という意味ではありません。食事の時間や休憩時間を除くと10時間弱くらい)
また、食材を扱うため衛生管理も気が抜けません。特に怖いのが食中毒です。
店舗で食中毒が発生した場合、一定期間の店舗営業停止や調理師免許の取り消しなどの処分が下される場合があります。
そのため、食材管理は調理師においてとても重要です。
飲食店における調理師の仕事の1日の流れ
ここでは飲食店における調理師の1日の勤務スケジュールを、現役調理師として勤めている私をモデルに紹介していきます。
個人衛生管理表の記入と仕入れ食材の納品確認。当日の担当ポジションでのランチ営業準備作業などを行います。
出勤は10時です。その後ランチ営業に向けての準備をします。同時に仕入れ業者から届く食材の納品チェックも行なわれます。オーダーの調理や仕込み、調理中に汚れた箇所を細かく清掃します。仕込みは分業制です。担当ポジションにより割り振られた仕込みをランチ営業と併行して進めます。
オーダーの調理や仕込み、調理中に汚れた箇所を細かく清掃
担当ポジションの片付けや、調理道具の洗浄をします。賄い料理の準備と調理も行っていきます。
賄いを準備できたスタッフから食べます。
ランチ終了後には1時間〜1時間30分の休憩。この間、遅番スタッフが出勤したり、早番スタッフが退勤したりと当日のシフトに合わせてチームメンバーが入れ替わります。
終わっていない仕込みを完了させます。
担当ポジションの準備をする。
本日のご予約確認や顧客情報の共有。売り切れ商品やおすすめ商品の確認など。
オーダーの調理や配膳、状況により接客対応します。
ディナー営業では、仕込みが全て終わっているため、顧客満足度を重視した仕事に集中です。
担当ポジションの片付けと、食材の残数を確認し、賄いを食べます。
営業終了後は、翌日の予約確認や発注作業などの細かな作業と厨房の全体的な片付けを終え、なるべく早く退勤できるように全スタッフで協力して締めの作業を行ないます。
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