この記事では、50代の平均年収について知りたい方に向けて、
50代の平均年収を男性・女性別 / 50代前半・後半 / 企業規模(大企業・中小企業) / 産業別 / 雇用形態別と様々な切り口でご紹介します!
キャリアコンサルタントとして500名以上の就職・転職支援にも携わってきた筆者がデータに基付き、50代の年収事業を徹底解説していきます!
50代の平均年収 / 給料事情は?
50代全体の平均年収と50代男女の平均年収の比較
doda調べの2021年平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】が発表されています。こちらでは、各年代・年齢・性別ごとの平均年収データから、年収分布、職種、業種別の平均年収のデータなど様々な角度から平均年収の情報をみることができます。
まず、性別関係なしの全体平均年収を見てみると「20代」が341万円、「30代」が437万円、「40代」が502万円、「50代以上」が613万円という結果が出ております。
性別毎の平均年収は、50代男性の平均年収が664万円であるのに対して、50代女性の平均年収は435万円となっており、年代が上がれば上がるほど男女間の平均年収の差が広がっています。
そして、この2021年のデータを一昨年の2020年と比較してみると、20代・30代が7万円マイナス、40代が8万円マイナスと下がっているのに対し、50代以上が変化なしという結果も出ているそうです。50代に関しては、昨今の世の中の情勢にも関わらず、平均年収が大きく変化していないという状況のようです。
50代という年代は、経験やスキルなどキャリアを着実に積み上げた結果ある程度の役職にもついている方が多いため一番平均年収が高くなる年代となっていると言えるでしょう。
続いて国税庁による調査結果から50代前半と50代後半の平均年収比較をご紹介していきます!
50代前半と50代後半の平均年収比較
「令和3年分民間給与実態統計調査結果」(国税庁)を元に「50代前半と50代後半の平均年収比較」「50代男性と50代女性の平均年収比較」「各年代毎の平均年収比較」します。
■50代前半と50代後半の平均年収比較
50代前半平均年収 | 50代後半平均年収 |
520万円 | 529万円 |
「50代前半」平均年収は520万円、「50代後半」平均年収は529万円となっており、後半の方が9万円増えています。
この背景には、50代後半のタイミングで日本の多くの企業内において最も高い役職に着いたり、場合によっては、役員に登用されるなどの背景があると思われます。
50代男性と50代女性の平均年収比較
次に、「50代男性と50代女性の平均年収比較」を見ていきます。
■50代男性と50代女性の平均年収比較
50代男性平均年収 | 50代女性平均年収 |
664万円〜687万円 | 328万円〜316万円 |
「50代男性」平均年収は、664万円〜687万円。「50代女性」平均年収は、328万円〜316万円です。
ここからみると、男性と女性では、倍近くの平均給与の差が生まれていることが見てとれます。
やはり背景として考えられるのは、今の50代の世代は男性は正規雇用で働いている方が多いが、女性はパートや派遣社員などの非正規雇用といった形で働いている方の数も多くなっていることからきているのではないでしょうか。
各年代毎の平均年収比較
さらに、他の年代との比較も見ていこうと思います。
■各年代毎の平均年収比較
グラフ全体をみると、全体平均は、10代から徐々に右肩上がりに伸びており、50代をピークに下がっていくようになっています。この背景としては、年齢を重ねるごとに役職や社内での地位を築き上げていくことによる賃金アップを50代までは行い、その後は、役職定年制度や定年による影響があるのではと考えられます。
これらをみると、50代は、男性において仕事キャリアを築いていく中で年収・給与の面で一番ピークの年代であり、これまで培ってきた経験が成熟しそれが一番年収・給与に反映している人たちが多い年代だとも言えるかもしれません。
一方で、女性のキャリアに関しては、男性とは違った平均値の変化をしているのも事実であり、これらは子育てや働くことに対する考え方・風潮の違い、雇用の問題などが影響している面もあるかもしれません。
50代の企業規模・産業別・雇用形態別の平均年間賃金
令和元年賃金構造基本統計調査の概況(厚生労働省)から「企業規模・男性女性で平均年収を比較」「産業別で50代平均年収を比較」「産業別で50代平均年収を比較」をしていきたいと思います。
企業規模・男性女性で平均年収を比較
企業規模・男性女性で比較した50代の結果を見ていきましょう。
大企業 | 中企業 | 小企業 | |
50代前半男性 | 493.5千円 | 399.4千円 | 341.8千円 |
50代後半男性 | 480.2千円 | 402.6千円 | 339.2千円 |
50代前半女性 | 304.9千円 | 272.2千円 | 244.5千円 |
50代後半女性 | 289.1千円 | 265.2千円 | 244.7千円 |
こちらをみると男性では一番高い賃金が50代前半男性の大企業で「49万3千500円」、一番低い賃金が50代後半男性の小企業で「33万9千200円」となっております。
やはり、全体的には企業規模が大きくなる方が賃金は高く、大企業と小企業では10万円以上の差があります。
一方、女性では、一番高い賃金が50代前半女性の大企業で「30万4千900円」、一番低い賃金は50代前半女性の小企業で「24万4千500円」です。
男性に比べると企業規模による差は小さいですが、やはり規模が大きい方が賃金は高くなる傾向にあるようです。
また、20代前半を基準とした時の賃金格差を見ていくと、男性では約1.6倍〜約2.2倍に対し、女性は約1.2〜1.4倍程度であり、なかなか女性の賃金の上がり幅は低い可能性も見受けられます。
産業別で50代平均年収を比較
続いて産業別での数値を見てみましょう!
50代男性は「金融業、保険業」「教育、学習支援業」「学術研究、専門・技術サービス業」「情報通信業」の産業で賃金が高いことがわかります。
特徴としては、50代前半までは順調に賃金も増加傾向にありますが、一部産業では50代後半から徐々に下がり始めるところもあり、キャリアの終盤として捉えられているところもあるかもしれません。
一方、50代女性は、「教育、学習支援業」「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」が高くなっています。
男性と同じ産業が上位に来ていることで産業自体の給与水準が高いことも見てとれますが、その中でも「教育、学習支援業」が高いということの背景には、50代になっても教員などとして正規雇用の形で働かれている女性の方も多くいらっしゃることが考えられるのではないでしょうか。
雇用形態で50代平均年収を比較
雇用形態で比較した結果を見ていきましょう。
50代の「正社員・正職員」と「正社員・正職員以外」で平均年収を比べると約2倍近くの差がついていることが見てとれます。
「正社員・正職員」に関しては、50代までは年齢が上がるにつれて賃金が上昇傾向にありますが、「正社員・正職員以外」ではなかなか大きな上昇がなく変わらない水準で止まっているようです。
その理由としては、勤続年数のところで「正社員・正職員」が勤続年数平均13年、「正社員・正職員以外」は勤続年数平均9.1年と約4年程度の差が生まれています。これにより「正社員・正職員」の方が同じ職場でキャリアを長く積んでいることにより賃金増に寄与しているひとつの理由かもしれません。
このように50代の平均年収を様々な角度から分析してきましたが、キャリアコンサルタントとして300名以上の就職・転職支援にも携わってきた筆者が年収を上げるコツについて解説します!
50代が年収を上げる3つのコツ
50代が年収を上げるコツ1:給与の高い職場に転職をする
年収を上げるには、まず転職をすることが挙げられるでしょう。
職種や仕事内容は同じでも職場によっては、今の仕事よりも高い給料がもらえたり、ボーナスが貰える会社に転職するだけで年収を上げることに繋がります。
また今までの経験値を活かし、より高い役職で転職するキャリアアップもあり得るでしょう。
無料相談はこちら!
50代が年収を上げるコツ2:投資などの資産運用をする
投資や資産運用もあります。現在は、積立式の投資信託など比較的少額からでも始められる方法もあるため、少しずつ初めて堅実に資産を増やすこともできるでしょう。今までの価値観で銀行への貯金という形をとっていた方も今の金利状態ではなかなか増やすことが難しいですが、資産をしっかり運用することで年収アップにつながるかもしれません。
50代が年収を上げるコツ3:副業をする
本業とは別に空いた時間などで副業をすることで年収を上げることも可能です。昨今ではインターネットの普及によりクラウドソーシングなどといった形で仕事を請け負ったりすることもできるので空いた時間を有効活用して稼ぐこともできます。ただ、企業によってはまだまだ副業禁止の企業もあるため、勤め先の企業で副業ができるのかどうかの確認はするようにしましょう。
あわせて読む:50代向けキャリアコーチングおすすめ3選|無料相談をするなら?
今回3つの年収を上げるコツをご紹介しましたが、他にも様々な年収アップのコツは存在します。今の自分の状況やできることなどから自分に合ったやり方で年収アップを目指してみましょう!
50代年収事情まとめ
50代男性というのは業界や働き方により差はありますが、キャリアも重ね、年収のピークに達している年代です。
ただ、定年も近づいているため、今の年収を維持し続けることが難しいこともデータから見てとれます。
60代以降を見据えどうするかも考える必要があるのではないでしょうか。
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