不況の昨今、年代を問わず派遣社員やアルバイトなどから「正社員」になりたいと考えている方は多いのではないでしょうか?
フリーランスや本業と副業の掛け持ちなど働き方が「多様化」していますが、日本ではまだまだ「正社員で働く」メリットが大きいのが現状です。
この記事を書いたのは
シン(フリーランスライター)
2006年に情報ビジネス系の専門学校を卒業し、建設仮設機材の機材管理を担当。その後、2017年から2019年までリゾートバイトと旅館業務を経験。現在はフリーランスのライターとして活動中。
フリーターから正社員になるための就職活動を始めた理由
当時は様々な仕事を経験してみたいという思いがあり、「とにかく働く」を人生のテーマに行動していました。
特に契約社員で働いていた物流倉庫業の職場は人間関係が良好で、仕事自体にもやりがいを感じており、居心地の良さを感じていた事を今でも覚えています。
しかし、この9年間のあいだには「いつ解雇されるか分からない、賞与も出ない雇用形態で働いている」という現実に大きな不安も抱えていました。
人間関係に恵まれて楽しく働いていましたが、心のどこかで「正社員で働きたい」という気持ちがありました。その気持ちは、年々強くなっていったのです。
私が「正社員への就職活動」を本格的に始めたきっかけは、派遣社員時代に勤務していたカメラの製造工場での「派遣切り」。
当時の同僚が次々に解雇され、「いつ解雇されるか分からない」の部分が現実に起こった時でした。
この記事を読んでいる方に「今の雇用形態に不安がある、正社員で働きたい」という思いが少しでもあるのなら、すぐにでも正社員に向かって行動してほしいと思います。
フリーターから正社員になるための就職活動の3つのコツ
- 雇用形態を問わず、働きたい業種に挑戦する
- 履歴書は「見やすさ」「分かりやすさ」を徹底的に意識する
- 面接では過去の経験で得たスキルや知識をアピールする
1.雇用形態を問わず、働きたい業種に挑戦する
最初に起こす行動としては「自分がどの業種で正社員になりたいのか」方向性を明確にすることです。
何も考えずに雇用形態で正社員になりたいからと面接を受けても、
面接官に「何を提供できるか」を自信持って提示できなければ採用されません。
そこでおすすめなのが「雇用形態を問わず、働きたい業種に挑戦する」です。
例えば以下のような状況です。
・引越し業者の正社員になるために、一定期間引越し業者でアルバイトをする
・コールセンターの正社員なら、コールセンターで契約社員として働いてみる
・雑貨屋の正社員なら雑貨屋にパートで勤務してみる
まずはその業種を知り、採用側に提供できるスキルや経験を得ることから始めましょう。
一見遠回りのようにも感じますが、正社員になりたいのであればその業界の仕事を経験する時間はとても貴重です。
失敗や遠回りになることを恐れずに、希望している業界に挑戦してみましょう。
2.履歴書は「見やすさ」「分かりやすさ」を徹底的に意識する
履歴書などの書類は、採用側が「見やすい、分かりやすい」を徹底的に意識して作成しましょう。
大手転職サイトのアンケートによると「履歴書は手書きとPCどちらがいい?」という質問に対して、「どちらともいえない、どちらでもかまわない」という回答が42%以上を占めています。
個人的にはPCの方がおすすめです。
PCの履歴書は、時間を大きく削減できるというメリットが大きいです。
現在は履歴書も職務経歴書も見やすく構成されているテンプレートがインターネットなどに数多くあります。綺麗に見える書き方などの情報も掲載されているため、手書きで書くよりも見やすいです。
作成している途中で誤字脱字があったとしても、その場で修正ができるという利点もあります。
履歴書などの就職活動に使われる書類は「ビジネス文書」です。
誤字脱字はもちろん、手書きで作成した場合も修正液や修正テープはNGです。
大事なのは「見やすく分かりやすい」履歴書を採用側に提出することです。
PCでも手書きでも採用担当者の立場になって履歴書を作成しましょう。
あわせて読む:フリーターから正社員で就職するための履歴書の書き方【例文つき】
3.面接では過去の経験で得たスキルや知識をアピールする
面接では「その経験を積んだ職場でどれだけ有意義な時間を過ごすことができたのか」を積極的にアピールしましょう。
また「スキル面」でのアピールも有効です。
客室清掃と水回りの清掃スキルを身に着けてから面接に望んだため、温泉旅館の正社員にはピッタリだという印象を与えました。
フリーターから正社員に就職する際に、面接で採用側が重視するのは学歴ではなく職歴です。
その業種の経験があることを自信を持って伝えられることは大きなメリットです。
ここでポイントなのは「その職場でどんなスキルや経験を得たのか」「スキルや経験を活かして、採用した企業にどんな価値を提供できるか」です。
自分がその業者に合っている理由を簡潔に伝ることが重要です。
採用側に「この人がほしい!」と思わせる実績を作ってから面接に望みましょう。
フリーターから正社員になるための就職活動のやり方
- 転職サイト・転職エージェントに登録
- 求人選び・応募
- 書類選考・面接
1.転職サイト・転職エージェントに登録
フリーターから正社員への転職活動には、転職サイトと転職エージェントを活用しましょう。
それぞれメリットを解説します。
転職サイトを活用する1番のメリットは「手軽さ」です。
会員登録のみで利用できるうえに豊富な求人情報をチェックできます。気になる求人があればその場で応募することも可能です。
転職エージェントを使用する最大のメリットは、転職に関する事は何でも相談にのってもらえる点です。
転職エージェントは希望にマッチする求人を紹介してくれたり、日中の応募企業とのやり取りを代行してくれます。
転職エージェントを利用すると、おすすめの求人の紹介や企業とのやりたりの代行、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策などを行ってくれるので、1人で就職活動を進めるよりも、就職の成功確率が格段に上がりますよ!
以下の記事で、フリーターから正社員への就職支援実績が豊富な転職エージェントを紹介しているので、あわせて読んでみてください。
2.求人選び・応募
私が求人選びでこだわった点は「経験を活かせる仕事かどうか」です。
私の場合、リゾートバイトでのホテル業の経験を活かせる仕事に求人を絞り、ハローワークの紹介と転職サイトを合わせて合計10社の観光業界に応募しました。
求人選びには給与面や福利厚生、勤務地までの通勤時間など考慮する部分は多くあります。
しかし正社員になるという目的だけを達成したいのであれば、必要以上にこだわらず応募することが大切です。
3.書類選考・面接
書類選考と面接の事前対策は、徹底的に行いましょう。書類選考と面接をクリアするのは簡単ではありませんが、基本的なルールやポイントを押さえれば通過率は上がります。
私が書類選考で一番気をつけたことは「誤字脱字のない履歴書・職務経歴書を企業に渡すこと」です。
履歴書と職務経歴書は文章を書くものではなく、あなたの情報を正確に見やすく記載するものです。誤った情報の記載は信頼性を低くし、マイナス評価に繋がる可能性があります。
面接は開始直前まで準備を徹底しましょう。
聞かれそうな質問への受け答えの確認、筆記用具やメモ帳、履歴書などは忘れていないか、身だしなみの確認など、できることは全てやりましょう。前日までに面接会場を訪れることも大切です。行き方や場所を確認しておくことで、当日慌てずに済みます。
上記は私が就職面接当日までに考え実行していた事ですが、どれも基本的なことばかりです。
基本的なことだからこそおろそかにしないよう、注意して事前準備を進めましょう。
あわせて読む:フリーターから正社員を目指す人向けの職務経歴書の書き方|職歴なしの職務要約・自己PRの方法【例文・見本付】
あわせて読む:フリーターからの正社員就職で聞かれる面接質問例・回答例|面接対策・就活のコツを解説!
フリーターから正社員になるための就職活動で苦労したこと
1.準備する書類、提出物が多かった
近年の転職活動では応募する企業にもよりますが、準備する応募書類や提出物が多いです。
この背景には応募者の情報が少しでも詳しく欲しい、書類選考の段階で合否を早く決定したいなどの企業側の意向があります。
以下は応募書類と提出物の一部です。
- 履歴書
- 職務経歴書
- ジョブ・カード
- 送付状
- ハローワークの紹介状
- ポートフォリオ(IT企業やWeb関係の企業など)
企業や業種によっては上記以外の書類や提出物が必要になる場合もあるでしょう。
私はこの経験から応募書類は複数の企業に応募する前提で作成し、PCに保存しておくことがベストだと感じました。
こうすることで心に余裕が生まれ、時間を大幅に削減することにも繋がっていきました。
書類作成など時間のかかることは少しずつでもよいので準備を進めておき、応募したい企業の求人が見つかった時に慌てなくてすむようにしましょう。
2.体力的・精神的な負担が大きかった
仕事と就職活動の両立は体力的にも精神的にも負担が大きかったです。
私は物流倉庫に契約社員として勤めていたおり、重量物を手作業で運ぶ仕事が主だったため体力面での負担が大きかったのですが、
派遣社員としてカメラの製造工場に勤務していた時は、私の派遣された部署が立ち上げ当初という状況もあり業務自体が多忙で残業も多かったため、体力面よりも精神的な面で辛かった事を覚えています。
そして正社員への就職活動の時間が思うように確保できなくなっていった事が私自身の中で大きなストレスになり体調を崩したこともありました。
フリーターの仕事と正社員への就職活動を両立させたい場合は、必ずアルバイト先や派遣会社にその旨を伝えておくか、業務内容と勤務時間を相談してから勤務先を決めましょう。
自分がこなせる業務内容と働ける勤務時間をしっかり把握してから両立することを心がけ、正社員への就職活動に影響が出ないようにしましょう。
3.不採用通知が続いて就職活動そのものが憂鬱になった
私が正社員への就職活動で最も辛かったことは、不採用通知が何度も続いたことです。
仕事と就職活動の両立で心身が不調の時に、毎回のように自宅に届く不採用通知を見ることは本当に辛かったです。
当時の私は上述した「自分がどの業種で正社員になりたいのか」方向性を決めておらず、空いた時間を見つけては履歴書を作成し、書類選考に通過したら夜勤の業務が始まる前の時間帯に面接を入れるハードスケジュールな生活を送っていました。
しかし、面接まで進むことができても、面接官に「何を提供できるか」自信を持って提示できるものも無く落選する日々が続きました。
そんな辛い時期を乗り越えた経験を次の項目である「就職活動による苦労やストレスを乗り越えた方法」で解説したいと思います。
就職活動による苦労やストレスを乗り越えた方法
就職活動には様々な苦労や強いストレス、憂鬱になる出来事がたくさんあります。
そんな時はとにかく「今するべきこと」に集中しましょう。
目の前の仕事に集中する、美味しい食事を楽しむ、部屋を掃除するなどなんでもOKです。
転職活動の事を一時的に頭から切り離しましょう。
気分転換はストレスや不安な気持ちを和らげるのに最適です。
気の合う仲間や友人がいるなら転職活動に対して悩んでいることを相談してみるのも効果的です。一人でネガティブな感情を抱え込んでいるとどんどん辛くなります。
辛いと感じていることや憂鬱な気持ちを素直に吐き出すと心が軽くなり、ポジティブな行動に繋がりやすいです。
苦労している部分が面接、履歴書の内容などであれば、ハローワークの就職支援サービスや転職エージェントを利用しましょう。
事前に予約をすれば面接の対策、履歴書や自己PR文の添削などを無料で行ってくれます。
特に就職活動において重要視される、面接でアドバイスやサポートを受けられるのは就職成功において大きなメリットになります。
まとめ
不況が続く近年、フリーターから正社員への就職は容易ではありません。
しかし、採用率を上げる方法はあります。
それは「準備」を徹底的にしてから面接に望むことです。
- 正社員になりたい業種を経験してみる
- 面接時の受け答えに困らないように面接の練習をする
- 履歴書など応募書類に不備がないか提出前に隅々まで添削する
- 服装と身だしなみは面接開始直前までチェックする
面接官はあなたの学歴や職歴以上に、
この面接に向けてどれだけ準備を積み上げてきたのかを無意識のうちに必ず見ています。
時間をかけて準備を積み上げ、自信をもって正社員への面接に望みましょう。
徹底した準備こそが「フリーターから正社員になるための就職活動」です。
みなさんの就職活動が上手くいくように応援しています!ここで紹介した就職エージェント以外から自分にあった転職エージェント・就職エージェントを探したい方は以下の記事も合わせて読んでみてください!